11月 10 日  タイムカプセル (37) 平成3年 (1991年)   タイム・カプセル

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この年、東京・芝浦に「ジュリアナ東京」オープン。総面積1200u、収容人数2000人。

バブルの最後のきらめきとして出現したディスコ。

扇子片手の異型風俗のヤングアダルトギャルが妖しく乱舞。

日常を自由な服装で踊るコンセプトがウケた。

月間入場者3万人を超す大盛況ぶりで、東京新名所となり、「ジュリアナ現象」とまでいわれた。


(映画)第64回アカデミー賞 「羊たちの沈黙」

「ターミネーター2」「ホーム・アローン」「プリティ・ウーマン」「ダンス・ウィズ・ウルブス」「美女と野獣」(ディズニー)


(音楽)第33回レコード大賞「北の大地」(北島三郎)


愛は勝つ(KAN) 
SAY YES(CHAGE & ASKA)Oh! Yeah!/ラブ・ストーリーは突然に(小田和正)「はじまりはいつも雨」(ASKA)「少年時代」(井上陽水)「I LOVE YOU」(尾崎豊)「サイレント・イヴ」(辛島美登里)「あなたに会えてよかった」(小泉今日子)「Beauty And The Beast」(Celine Dion & Peabo Bryson)

(テレビ)太平記(NHK 真田広之、片岡孝夫、武田鉄矢、片岡鶴太郎)101回目のプロポーズ(フジ 浅野温子武田鉄矢東京ラブストーリー(フジ 鈴木保奈美、織田裕二)逢いたい時にあなたはいない…(フジ 中山美穂、大鶴義丹)しゃぼん玉(フジ 長渕剛、清水美砂)ヴァンサンカン・結婚(フジ 安田成美、菊池桃子、石黒賢、小林稔侍)二十歳の約束(フジ 牧瀬里穂、稲垣吾郎、筒井道隆)もう誰も愛さない(フジ 吉田栄作、山口智子)学校へ行こう!(フジ 浅野ゆう子、高木美保)パパとなっちゃん(TBS 田村正和、小泉今日子)そんなコロッケな!?(TBS コロッケ、美川憲一)



                                               




(スポーツ)カール・ルイス、9秒86の世界新記録。千代の富士引退。

(ファッション)茶髪。紺ブレがポスト渋カジとして台頭。

(流行語)バツイチ、損失補てん、国際貢献、多国籍軍、ピンポイント(爆撃)、エコロジー、地球にやさしい、僕は死にましぇ〜ん

(社会)湾岸戦争勃発(1.17)湾岸戦争に90億ドルの追加支援と掃海艇の派遣(1.24)東京都庁が新宿に移転(4.1)ガンジー暗殺(5.21)バルト3国が独立(9.6)南北朝鮮が国連に同時加盟(9.17)4大証券が巨額の損失補填(9.24)宮沢政権発足(11.5)ソ連崩壊、独立国家共同体が誕生(12.25)

(物故)升田幸三(73歳) ディック・ミネ(82歳) 本田宗一郎(84歳) 春日八郎(67歳)上原謙(82歳)

(その他)常盤貴子、TBS「イブは初恋のように」でデビュー。SMAP「Can't Stop!! -LOVING-」でデビュー。黒木瞳、伊知地俊夫と結婚。布川敏和、つちやかおりと結婚。三田寛子、中村橋之助と結婚。松坂慶子、高内春彦と結婚。

イオカード。携帯電話「ムーバ」「ウィンドウズ3.0」「Santa Fe 宮沢りえ」(篠山紀信) 「water fruit 樋口可南子」(篠山紀信)「宣保愛子の幸せを呼ぶ守護霊」(宣保愛子) 「真実の仏陀の教えはこうだ〜幸福の科学の会員よ聞きなさい!」(麻原彰晃)「いま、女として」(金賢姫) 「大地の子」(山崎豊子) ヘアヌード元年。りえヌードフィーバー。



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                   SAY YES (101回目のプロポーズ 主題歌)



     



101回目のプロポーズ


結婚式目前に婚約者を亡くした薫(浅野温子)は、他人に心を開けない孤独なヒロインだった。


心の傷が癒えぬ彼女は、すすめられるまま見合いをする。

見合い相手の達郎(武田鉄矢)は、99回も見合いで断られてきたという見るからにさえない人物だった。



薫はもちろん断るが、達郎はあきらめきれず、なんだかんだと食い下がろうとする。

そんな達郎を疎ましく思っていた薫だが、達郎のひたむきさ、一途さに徐々に自身の孤独が癒され、

やがて惹かれていくようになる。


風采のあがらない建築会社の係長と恋のトラウマを抱える美人チェロ奏者という「美女と野獣の恋」を描き

「愛の永遠」のテーマに迫った名作。





これまで、99回お見合いに失敗してきた達郎は、100回目の相手である薫にも振られる。

だが、これが最後と、もう一回、101回目のプロポーズに勝負を賭けるのだ。


何度もプロポーズを断られる達郎が、トラックの前に飛び込んで行って「僕は死にましぇん」
と叫ぶシーンは、薫に強烈な印象を与えた。


薫が新しい恋に踏み出せないのは理由があった。死んだ恋人を忘れられずにいたのだ。

永遠の愛を誓ったにもかかわらず、その愛は死によって消え去ってしまった。


だが、達郎の愛は永遠だ。達郎はその証を、トラックの前に飛び出すことで示す。

彼の言葉を聞き、薫はようやく素直に「私を幸せにしてください」と言う。


薫がウェディングドレス姿で工事現場に走ってくる最終回の視聴率は36.7%を記録。

耳に残るCHAGE&ASUKAの主題歌「SAY YES」も大ヒットした。










     



ヴァンサンカン・結婚


片島朝子(安田成美)は、アパレルメーカーに勤める25歳のOL。

ふとしたことで出会った向井薫平(石黒賢)と交際を始め、やがてプロポーズされる。

薫平は、大学病院に勤める前途有望な青年医師で、結婚相手としては申し分なかった。


ところが朝子は、かつて恋人同士であった坂崎隆司(小林稔侍)と再会し、心を揺らす。

坂崎は、ひと回り以上も年上の元上司で、しかも離婚歴のあるバツイチの男だった。

坂崎への思いを断ち切ろうとする朝子だが、そんなとき坂崎が肝硬変で倒れ入院してしまう。



25歳の結婚適齢期に差し掛かったOLが、二人の男性の間で揺れ動く姿を描いたラブストーリー。


朝子には、かつて心から愛する男がいたが、彼は一度結婚に失敗しているためか、なかなか結婚をしたがらない。
結局、彼をいつまで待っていてもだめだと悟る。そこで出会ったのが、薫平という、性格のいい青年医師だった。

二人の仲は、婚約というところまで発展する。だがそんな時、かつて溺愛した年上の坂崎と再会してしまう。


前途有望な青年医師・薫平と先の見えた年輩の元上司。誰が見ても、若い薫平のほうがいいと思うはず。
しかし、朝子はこの坂崎に再び惹かれ、二人の男性の間で心を揺れ動かしてしまう。


ヒロイン朝子を演じた安田成美はこの当時、トレンディドラマのブームに乗り、主演ドラマが相次いでヒット。

彼女の飾り気が無く透明感のある演技は、同性からの人気があり、本作でも結婚に揺れる25歳を巧みに演じて、
自らの年齢を意識することの多い同世代の視聴者の共感を呼び起こすことになった。















太平記


鎌倉幕府を滅亡させ、室町幕府の初代将軍となった足利尊氏の生涯を描いた大河ドラマ。


主人公の足利尊氏に人間的な弱さを巧みに描きこみ、真田広之がそれに応えた繊細な
演技を披露して、男のロマンチシズムを駆り立てた。


また、後醍醐天皇を演じた片岡孝夫の気品とカリスマ性、北条高時を演じた片岡鶴太郎の
狂気に満ちた怪演など、個性豊かな俳優陣による濃厚な芝居が展開された。


池端俊策の脚本では、表舞台の歴史を生きた人物以外にも、宮沢りえが演じた藤夜叉など
旅芸人を登場させることで、無名の多くの庶民の感情や暮らしにも目を注いでいる。



本作に華をそえたのは、稀代の名将・北畠顕家を演じた後藤久美子、北条高時の愛人・顕子
を演じた小田茜ら美少女たち。

ビジュアルの魅力のみならず、それぞれに難しい役どころを演じきり、以降大河ドラマは
若手女優の登竜門となった。 













SMAP


2016年12月31日、惜しまれながらもSMAPが解散した。


多くの解散理由が語られている。

年齢的なものもあったのかも知れないが、やはりこれまでのグループの
活動を振り返って、十分にやり尽くしたという思いが強かったのだろう。


1991年にCDデビューということで、25周年の節目を迎えての解散となった。

デビューの頃は、男が聴いたら恥ずかしい、バリバリのアイドル路線だった。

そのわずか数年後には、むしろSMAPは男のカラオケの持ち歌に化けていた。




やがて子供からお年寄りまで、世代、性別を超えた支持を獲得していった彼ら。

まさに国民的スターと称するにふさわしいグループだったと思う。


今後は個々の芸能活動になると思うが、それぞれの道での活躍を期待したい。














国連平和協力法案


湾岸戦争が勃発した時、日本は自衛隊をイラクに派遣するよう求められた。


時の海部総理は「国連平和協力法」を制定して、自衛隊派遣を実現しようとしたが
野党の強い反発があり、けっきょく平和協力法案は廃案になってしまった。

理由は、攻撃を受けた場合のみ武力行使する専守防衛が自衛隊の役割であって、
イラク派遣は憲法9条違反とされたからである。


そこで日本は、多国籍軍に総額130億ドルに及ぶ財政支援を行ったのだが
国際社会からは「日本は血を流さず金だけを出した」と批判された。





だが実は、これを言ったのは国際社会ではなく、ブッシュ米国大統領である。

そもそも国際貢献に軍を出さなくてはならない、という論拠がおかしい。

イラク派兵にしても、イラクに軍を出している国と出していない国のどちらが多いか
数えてみればわかる。

多国籍軍に参加したのは、アメリカの同盟国でやむなく参加したのである。

他の国のために、誰も血なんか流したくないというのが本音だろう。



憲法を改正して自衛隊を海外派遣できる軍隊として認めたらどうかという議論がある。

だが日本が公式に軍事化を進めたら、待っているのは米国によって好きなように最前線に駆り出される事だろう。


今の安保条約は日本の憲法に9条があるからこそ、今のように米軍がこちらに来る形になっているのであり、
当然それは破棄されて新たな軍事同盟となるからだ。

軍事費も大幅に負担させられ、税負担で犠牲になるのは一般国民だ。喜ぶのは軍事産業で儲ける連中だけである。