ピコ太郎、SNSで大ブレイク (10.29)
謎のシンガーソングライター「ピコ太郎」による動画作品「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」が
10月29日付、アメリカ「ビルボードHOT100」に日本人として26年ぶりとなるチャートインを果たした。
ピコ太郎がユーチューブ上に発表した作品を、カナダの歌手ジャスティン・ビーバーが自身のツイッターで
「お気に入り」とツイートしたことで世界的なヒットに。
ピコ太郎の正体は、古坂大魔王というお笑いタレントで音楽プロデューサーだが、本人は別人であると主張。
テクノポップをテーマとした音楽性の高さを評価する声も多数あるとか。
パナマ文書 (5.9)
タックスヘイブンと呼ばれる国々がある。パナマやカリブ海のケイマン諸島など、
法人税や所得税がゼロ、または税率が極めて低い国や地域のことである。
多国籍企業や富裕層のなかには、こうしたタックスヘイブンに拠点を移すことで
自国への納税を免れるというケースがある。
たとえば、タックスヘイブンの国にダミー会社を設立し、各国で得た利益は、
このダミー会社に集中するようにしておく。
すると企業グループ全体では、租税を大幅に回避することができるわけだ。
2016年5月に公開された「パナマ文書」では、世界各地の著名人やグローバル企業が
租税回避のために、タックスヘイブンを利用していることが暴露された。
本来「世紀の大スキャンダル」として、マスメディアが飛びつくはずの「パナマ文書」
なのだが、なぜかテレビ各局や新聞社は、報道を自粛しているふしがある。
実は「パナマ文書」には、日本の名だたる大企業が記載されている。
大半のマスメディアは、自らのスポンサーである大企業を叩くことは難しいというわけだ。
大企業や富裕層はあの手この手で税金を逃れている。しわ寄せは庶民への課税強化となる。
その典型は消費税だ。税の不平等性はますます加速する一方だ。
真田丸
関が原の戦いから10年以上の歳月が流れ、徳川家康(内野聖陽)は天下統一を目前にしていた。
最後に残ったのは、豊臣秀吉の遺児・秀頼と付き従う側近たちであった。
秀頼の母・茶々(竹内結子)は、豊臣家の再興に執念を燃やし、ついに家康との対決が避けられない状況となった。
慶長19年(1614年)10月11日、家康は軍勢を率いて駿府を発した。世にいう大坂冬の陣の始まりである。
茶々の呼びかけを受け、次々と大坂城に入城する武将たち。だが大多数は甲冑さえ持たない浪人衆であった。
彼らは関が原で敗北し、没落して不遇を囲っていたが、好機到来とばかりに参集してきたのだ。
浪人たちのなかで、真田幸村(堺雅人)、後藤又兵衛(哀川翔)など、戦略を語れる者が数名いた。
軍議では幸村と後藤又兵衛が、地の利を活かした野戦で徳川軍を迎撃する作戦を主張。
だが秀頼の側近たちが籠城戦を唱えたため退けられた。
一介の浪人である幸村たちの思う通りにはいかなかったのだ。
そこで幸村は、代わりの策として、防御の弱い大坂城の南側に大きな砦をもうけた。
これが後に「真田丸」と呼ばれる出城である。
11月19日、豊臣方10万、徳川方20万の両軍が激突、散発的な小競合いの後、豊臣方は城に籠城。
戦いは膠着状態が続いたが、12月4日、徳川方の前田利常軍が先駆けの功名に走り、真田丸まで前進してきた。
そこで幸村は、前田軍をじっくりと引きつけた後で、嵐のように火縄銃の一斉射撃をあびせる。
つるべ撃ちに遭った前田軍の先鋒隊300名は全滅、真田丸の前方は死傷者で埋まり、豊臣方は最大の戦果を挙げた。
難攻不落の城に攻めあぐねた家康は、茶々の住む城郭に大砲を浴びせ、和睦を迫るという作戦にでる。
幸村たちは、和睦が謀略であることを見抜いたが、大砲の音に恐れをなした茶々は、和睦を受け入れてしまう。
12月22日、和睦が成立。城の堀は埋められ、真田丸も解体、大坂城はほとんど丸腰にさせられた。
だが和睦は束の間に終わり、翌年(1615年)4月、大坂夏の陣が勃発した。
真田幸村らの奮戦もおよばず、ついに城は陥落。秀頼は母の茶々とともに自害し、ここに豊臣家は滅亡した。
戦国の武将・真田信繁(幸村)の波乱の生涯を描いた大河ドラマ。
タイトルの「真田丸」は、幸村が大坂の陣で築いた砦の名称である一方、戦国の荒波に立ち向かう
真田家を一艘の船になぞらえたものである。
本作は、織田信長など主要人物の死がナレーションのみであっさりと終わる演出がなされている。
これは「ナレ死」という造語を生むなど、視聴者の話題をさらった。
またバイオリン・ソロではじまる壮大なテーマ曲もドラマの盛り上げに一役かった。
全50話の平均視聴率は16.6%となった。
平均16%超えは、2011年に放送された「江~姫たちの戦国」以来5年ぶり。
逃げるは恥だが役に立つ
森山みくり(新垣結衣)は、院卒だけど内定ゼロ、派遣社員になるも派遣切り。
誰にも必要とされない辛さを日々感じていた。
そんな時、ひょんなことから、独身会社員・津崎(星野源)の家事代行の仕事を始める。
かゆいところに手が届く働きぶりで、津崎の信頼を勝ち取ったみくり。
つい嬉しくなって、津崎に仕事として結婚して欲しいという突拍子もない提案を投げかける。
職なし、彼氏なしの主人公みくりと、恋愛経験ゼロのサラリーマン津崎が、夫を雇用主、
妻を従業員とする「契約結婚」をするという、海野つなみの同名コミックのドラマ化。
星野源の歌う主題歌「恋」に乗せてキャストたちが踊る「恋ダンス」が大ブームとなり、
番組からは「ムズキュン」や「ハグの日」などトレンド入りワードが多数誕生した。
一方、就職難や派遣切り、晩婚化といった社会問題に切り込んだストーリーの奥深さが
視聴者の反響を呼んだ。
99.9-刑事専門弁護士-
深山大翔(松本潤)は、刑事案件を専門に引き受ける弁護士である。
ある日深山は、大手の斑目法律事務所にヘッドハンティングされる。
何度も無罪を勝ち取っている彼の実績が買われたのだ。
そんな中、殺人容疑で逮捕された赤木義男の弁護依頼が舞い込む。
殺人現場に残された凶器のナイフには、彼の指紋がついていたのだ。
さらに事件当日、赤木は一人で酒を飲んでいてアリバイがなかった。
不利な状況証拠の中、深山は赤木の無罪を立証するために奔走する。
「99.9」とは、日本の刑事事件における裁判有罪率である。
それほど逆転無罪を勝ち取るのは難しいとされている。
本作は、個性的な弁護士たちが最後まで諦めず、逆転を勝ち取っていく
新感覚の痛快リーガル・エンターテインメントである。
主人公・深山は、飄々としていて日常の中にもいそうな普通の弁護士だ。
だが彼は、鋭い観察力を駆使して、現場を検証し「事実の追究が最重要」という信条を持つ。
ドラマの中で深山は、被告の無罪の証拠探しに奔走する弁護士として描かれている。
これまでの弁護士ドラマの大半は、弁護士自身がまるで手品のように証拠を探し出し、
被告人を無罪に導いてしまう。そんなスーパー弁護士は、実際には存在しない。
本作の深山弁護士は、犯罪そのものをでっち上げられた被告人を守るために、現場に赴き、
目撃者を探したり、証拠品を収集する。そんな地道な姿が視聴者の共感を生んだのだろう。
重版出来!
黒沢心(黒木華)は、コミック誌「週刊バイブス」の新米編集者である。
彼女は、体育大学で柔道のオリンピック選手を目指していたが、怪我のため柔道を断念。
学生時代、漫画「柔道物語」に勇気づけられた事から、コミック誌の編集を志望したのだ。
先輩編集者・五百旗頭(オダギリジョー)のもとで編集のイロハを学び始めた彼女は、
漫画家との打ち合わせなど、地道な活動を目にすることで、この世界に魅せられていく。
そんな時、週刊バイブスの看板漫画家・三蔵山(小日向文世)が、突然引退すると言いだす。
長年連載を続けてきた三蔵山だが、ネットの批判コメントを見て自信を失ってしまったのだ。
三蔵山の連載漫画は、やむなく休載となり、読者からの電話問い合わせが編集部に殺到する。
本作は「月刊!スピリッツ」に連載された松田奈緒子の同名漫画のドラマ化。
コミック業界を舞台に、そこで働く人々の人間模様が、エピソードを交えて描かれる。
ひとり漫画家だけではない。編集者、営業、宣伝、製版、印刷、デザイナー、書店員…。
数多くの裏方たちの力によって、作品は読者の手に届くものだと改めて気づかされる。
業界のノウハウドラマとしても見ごたえがある一方、ドラマに登場する三蔵山の漫画
「ドラゴン急流」は、実際のプロの漫画家がドラマのために描き下ろした作品だ。
実際にあったら読んでみたくなる本物志向の作品であり、こういった細かい小道具にも
ドラマをしっかり作り込もうとするスタッフのこだわりや意気込みが感じられる。
黒木華が扮する主人公・黒沢心は、何事にもポジティブで、明るく元気な体育系女子。
彼女なくしてはこのドラマは成りたたないと思わせる、活き活きとした存在感で
まっしぐらなヒロインを演じている。
彼女を厳しく、温かく見守る編集部の面々も際立つ個性派ぞろい。
オダギリジョーが演じる冷静沈着な理想の上司。松重豊が扮する、ここぞの時には
頼れる人情派編集長ぶりなど、個々の人物像が個性豊かに丁寧に描かれている。
いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
曽田練(高良健吾)は、東京の運送会社で、引っ越しの仕事に就いていた。
ある日、練の悪友晴太(坂口健太郎)のカバンの中から古ぼけた手紙を見つける。
中身を読むと、死期の近い母親が娘に宛てたメッセージが記されている。
手紙の持ち主は、杉原音(有村架純)といい、北海道のある町に住んでいるらしい。
大切なものだと悟った練は、会社のトラックを飛ばして北海道へ向かう。
練はようやく、手紙の持ち主である杉原音を見つける。彼女はクリーニング店の店員だった。
杉原音は、母と幼い時に死に別れ、養父母と暮らしていた。
そして、貧窮する養父母のため、20歳も年上の資産家との結婚を強いられていたのだった。
二人はファミレスで、楽しい一時を過ごした後、練が音を自宅まで送り届ける。
だがその後、音は養父と口論の末、土砂降りの雨の中、家を飛び出してしまう。
そして、知り合ったばかりの練のトラックに飛び乗り、東京へ向かうのだった。
有村架純、高良健吾のダブル主演で、地方から上京して懸命に生きる若者たちの姿を描いた群像劇。
厳しい現実に翻弄されつつも、ささやかな幸せを求める主人公たちの姿が、視聴者の共感を呼んだ。
ヒロイン・杉原音は、養父に虐げられる日々から抜け出すべく、練のトラックに乗って上京する。
しかし、東京に着いた途端、二人は人ごみの中で離れ離れになってしまう。
杉原音はその後、町の介護施設で働く事になるが、人手不足のため長時間労働を強いられる。
介護従事者への社会的ニーズは高まる一方にもかかわらず、現実の待遇は決して良いとは言えない。
杉原音は連日、低賃金で過酷な労働を強いられ、まるで消耗品扱いだ。
一方、曽田練は、祖父が失った土地を取り返すことを夢見て、郷里の福島から上京していた。
彼は、運送会社で金を稼ごうとしていたが、やはり苦しい暮らしを強いられている。
練は心根の優しい男だが、優しさは現代社会においては一円の金にもならない。
力仕事も大金には結びつかず、知恵あるクールな人間ほど富を得られやすい。
ドラマでは、のちに練の恋敵となる介護施設の御曹司(西島隆弘)との貧富の差が、
残酷なまでに対比して描かれている。
脚本の坂元裕二は、かつて「東京ラブストーリー」で、トレンディドラマブームを巻き起こした。
だが本作は、バブル期の軽やかな恋愛を描いたトレンディドラマの設定を反転させたような
重苦しさが、ドラマ全体の基底的なトーンとなっている。
ままならない厳しい社会の現実に、若者たちが翻弄される姿が描かれ、心優しい若者たちが
こんなにも搾取されているのかと思うと、心が痛む思いがする。
本作は、介護の現実や若者の貧困など、現代社会の歪みや問題点を盛り込み、見る側に対して
「本当にこれで良いのか?」と暗に問い掛ける野心作である。
フラジャイル
岸京一郎(長瀬智也)は、患者の細胞を顕微鏡で分析、病気の原因を調べる病理医。
患者を直接診察しない「舞台裏」の医師だ。
優秀で院内では一目おかれているが、とにかく口が悪い。
本日も階段で転倒した少女の診察方針について、岸は臨床医たちと対立する。
データ不足を指摘した岸は「あんたらはバカか」と遠慮なく言い放つ。
彼の容赦ない物言いは、患者を救いたい気持ちの裏返しでもある。
本作は「病理医」という、やや聞き慣れない専門医が題材となっている。
主人公の岸京一郎は医者だが、手術も治療もしない。だが患者と直接会うことなく
病気の原因を調べ、診断を下す病理医の仕事は、そのまま患者の命に直結する。
医療ドラマはよく現場第一主義的に描かれるが、その逆をいく発想だ。
医療ドラマらしい派手さが無いのに引き込まれるのは、長瀬智也が演じる
痛快な役柄に理由がありそうだ。
岸は相手が誰であろうと衝突をいとわない「偏屈だが極めて優秀」と評される男。
彼が臨床医にたんかを切るのは、確かな論拠に基づく診断への自負の表れで胸がすく。