タイムカプセル (61) 平成27年 (2015年)         タイム・カプセル

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9月19日、集団的自衛権の限定的な行使などを認める安全保障関連法が参議院本会議で成立。

6月の衆院憲法審査会では、自民党推薦の憲法学者を含め、全員が集団的自衛権は「違憲」

であると表明する中での無理筋の強引な可決、成立であった。


廃案を求める世論は高まる一方で、国会周辺デモも繰り返された。

前衛俳句の旗手・金子兜太揮毫の「アベ政治を許さない」の独特の書体のプラカードは、

とりわけインパクトがあった。



(映画)第88回アカデミー賞「スポットライト 世紀のスクープ」(Spotlight)

「ジュラシック・ワールド」「シンデレラ」「ミッション:インポッシブル」「アメリカン・スナイパー

「妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」(東宝)「バケモノの子」(東宝 役所広司、宮崎あおい、広瀬すず)「HERO」(東宝 木村拓哉松たか子北川景子
「海街diary」(ギャガ 綾瀬はるか長澤まさみ、夏帆、広瀬すず)「日本のいちばん長い日」(松竹 役所広司本木雅弘山﨑努


(音楽)第57回日本レコード大賞「Unfair World」 三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE

「僕たちは戦わない」 「ハロウィンナイト」「Green Flash」「唇にBe My Baby」AKB48「コケティッシュ渋滞中」SKE48「今、話したい誰かがいる」乃木坂46



                                   




(テレビ)NHK大河ドラマ「花燃ゆ」(井上真央、東出昌大、大沢たかお)朝ドラ「まれ」(土屋太鳳、大泉洋、常盤貴子)朝ドラ「あさが来た」(波瑠、玉木宏、宮崎あおい)TBS「下町ロケット」(阿部寛、立川談春、土屋太鳳)TBS「コウノドリ」(綾野剛、松岡茉優、吉田羊)フジ「デート~恋とはどんなものかしら~」(杏、長谷川博己)

(流行語)爆買い、トリプルスリー、アベ政治を許さない、安心して下さい(穿いてますよ)、一億総活躍社会、エンブレム、五郎丸(ポーズ)、SEALDs、ドローン、まいにち、修造!、ラッスンゴレライ、下流老人。


(スポーツ)サッカー日本代表のアギーレ監督がスペインでの八百長疑惑で解任(2.3)サッカー日本代表の新監督にはハリルホジッチ氏が就任(3.13)2022年冬季五輪・パラリンピックの開催都市が北京に決定(7.31)2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が大会エンブレムの使用中止を発表。作り直しのため再公募に(9.1)プロ野球・巨人の3投手が賭博で無期失格処分(11.10)


(社会)北陸新幹線の長野-金沢間が開業。東京-金沢間が最速2時間28分に短縮。半年間で約482万人が利用(3.14)フリージャーナリストの伊藤詩織氏(26)が、TBS記者の山口敬之氏(48)から準強姦の被害を受ける(4.3)

橋下徹大阪市長が提唱する大阪都構想が住民投票で廃案に(5.17)橋下市長は任期満了(12.18)をもって政界引退を表明(5.17)選挙権年齢を18歳に引き下げる改正公職選挙法が成立(6.17)集団的自衛権の限定的な行使などを認める安全保障関連法が参議院本会議で成立。国会議事堂周辺では連日、反対デモが行われる(9.19)

改正労働者派遣法施行。同じ部署で働ける期間を3年に制限(9.30)スポーツ庁が発足。初代長官に鈴木大地氏が就任(10.1)ノーベル医学生理学賞に北里大学の大村智特別栄誉教授の受賞決定(10.5)マイナンバー制度関連法施行(10.5)ノーベル物理学賞に東京大学の梶田隆章教授の受賞決定(10.6)第3次安倍改造内閣が発足(10.7)

横浜市都築区の大型マンションで杭工事を請け負った旭化成建材による杭データ偽装が判明。杭データ偽装は他社にも拡大(10.14)マイナンバー「通知カード」の配達開始(10.23)日本郵政グループ3社が東証1部に上場。3社の時価総額は約16兆円(11.4)国産初のジェット旅客機「ミツビシ・リージョナル・ジェット」(MRJ)が試験飛行に成功(11.11)大阪府知事・大阪市長のダブル選挙で、大阪維新の会が圧勝(11.22)


(国際)イスラム国(IS)が日本人2人を人質にとり、身代金2億ドルを要求(1.20)「イスラム国」(IS)が日本人2人を殺害。実業家の湯川遙菜さん殺害画像を公開(1.24)「イスラム国」(IS)がジャーナリストの後藤健二さんを殺害したとする映像を公開(2.1)チュニジアの国立博物館でテロ。日本人を含む観光客ら22人死亡(3.18)アメリカとキューバが国交回復、54年ぶりに両国の大使館が再開(7.20)

中国・天津市で危険物倉庫の爆発事故(8.12)タイ・バンコク中心部で爆破テロ。20人死亡、約130人負傷(8.17)サウジアラビアのイスラム教聖地メッカで圧死事故。死者2,000人超(9.24)トルコの首都アンカラで自爆テロ。約100人死亡(10.10)中国が「一人っ子」政策の廃止を決定(10.29)ロシア旅客機がエジプトのシナイ半島に墜落。乗客乗員224人死亡。ロシア政府は「イスラム国」(IS)による爆弾テロと断定(10.31)

ミャンマーで総選挙。アウン・サン・スーチー氏が率いる野党・国民民主連盟(NLD)が勝利。上下両院の過半数の議席を獲得(11.8)フランス・パリで同時多発テロ。死者130人、負傷者約400人。オランド大統領は「イスラム国」(IS)の犯行と断定、非常事態を宣言(11.13)


(芸能)女優・杏と俳優・東出昌大が結婚(1.1)タレント・スザンヌが野球解説者・斉藤和巳氏と離婚(2011年に結婚、3年3ヶ月の結婚生活)(3.17)女優・観月ありさが建設関連会社社長と結婚(3.22) 今田美桜(17)NHK「私は父が嫌いです」でデビュー(3.29)音楽プロデューサー・つんくが声帯摘出手術を受け声を失ったことを発表(4.4) 新宿歌舞伎町の新宿コマ劇場跡地に都内最大級のシネマコンプレックス「TOHOシネマズ新宿」オープン(4.17)

5月27日 黒柳徹子が司会を務めるテレビ朝日系「徹子の部屋」が放送10,000回を迎えた(1976年の放送開始から40周年)(5.27) 元モーニング娘・加護亜依の夫をDVで逮捕(6.9)タレント・真鍋かおりと、ロックバンド「THE YELLOW MONKEY」ボーカル・吉井和哉が結婚(6.26)ピース・又吉直樹の「火花」が芥川賞受賞(累計240万部を超えるベストセラー)(7.16) お笑い芸人・スギちゃんが13歳年下女性と結婚(7.17)

女優・尾野真千子がEXILEが所属する事務所「LDH」専務の40代男性と結婚(7.27)ELTボーカル・持田香織さんが9歳年下のスポーツトレーナーの男性と結婚(8.8)女優・堀北真希と俳優・山本耕史が、交際2ヶ月のスピード婚(8.22) タレント・上地雄輔さんが、学生時代の同級生の女性と結婚(8.22)TOKIO・国分太一が、元TBS社員の一般女性と結婚(9.11)

歌手で俳優・福山雅治が女優・吹石一恵と結婚(9.28)千原兄弟・千原ジュニアが一般女性と結婚(9.28) 爆笑問題・田中裕二がタレント・山口もえと結婚(10.4)「AKB48」が結成10周年(12.8)元モーニング娘・安倍なつみが、俳優・山崎育三郎と結婚(12.29)第66回紅白歌合戦司会:綾瀬はるか、井ノ原快彦(V6)総合司会:黒柳徹子(12.31)


(物故)陳舜臣(90)原節子(95)北の湖(62)野坂昭如(85)川崎敬三(82)阿川弘之(94)愛川欽也(80)今くるよ(67)川島なお美(54)水木しげる(93)

(その他)野球盤3Dエース(エポック社)華もち(ハーゲンダッツ)火花(又吉直樹  文芸春秋)フランス人は10着しか服を持たない(ジェニファー・L・スコット 大和書房)



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                   365日の紙飛行機(あさが来た 主題歌)







あさが来た


今井あさ(波瑠)は、京都の両替商の次女として江戸の終わりに生まれた。

木の上から凧を背負って飛び降りるほどのお転婆娘だ。


加えて学問好きで、探究好き。口癖は「なんでどす?」と「びっくりぽん!」

なぜ弟は論語やそろばんを習うのに、女は習えないのか。

なぜ「許嫁はん」という人がいて、物のようにもらわれていくのか。

尋ねるたびに叱られる。





15歳で大阪の両替商に嫁ぎ、商いに携わるようになったきっかけは新選組。

幕末の動乱期で、金の貸し付けも取り立ても難しくなった時代だった。


四百両を貸せと突然現れた土方歳三相手に「もし幕府に何かあったら、

返してもらえるのか」と迫り、夫の新次郎(玉木宏)を感心させる。

持ち前の商才を発揮、時代に先駆け、多くの事業を成功させていくのだった。


姉・はつ(宮崎あおい)と、その夫(柄本佑)の人生も同時進行で描かれる。

大阪一の両替商だったが、時局を読み違えて倒産、夜逃げするハメになる。

あさ夫婦と対照的で、波乱万丈でスリリリングな姉夫婦には、目が離せない。


今の日本を作り上げた幕末・明治を生きる人々のホームドラマを作りたい、

という情熱から生まれた本作。

「あさ」は、ヒロインの名前であると同時に、日本の夜明けの意味でもある。


なお、ヒロインの口癖「びっくりぽん!」は、2016年の流行語大賞にノミネートされた。









     




白戸家シリーズ お父さん回想する編


白戸家シリーズは、今年で8年目となるソフトバンクの人気CM。

携帯ショップに勤める娘役に上戸彩。母親役は樋口可南子。

ところが兄はどうみても外国人だし、お父さんは犬!?


意表をついたネタとやや強引な展開で話題作を数多く生み出した。

白い犬をモチーフにした「お父さんグッズ」も人気を呼んだ。










女性ジャーナリストレイプ事件


2015年4月、フリー記者の伊藤詩織氏(26)が、TBS記者の山口敬之氏(48)から準強姦の被害を受けた事件。


伊藤氏は4月3日の夜、山口氏に薬物を飲まされて、性的暴行を受けたと訴えている。

仕事で面識があった同氏と、TBSワシントン支局への就職について話をするため、夕食に出向いた伊藤氏だが、

2軒目のすし屋で数杯飲酒した後、気を失った。


その6時間後、彼女が見知らぬホテルで目覚めた時、山口氏が上にまたがっていたと伊藤氏は主張している。



伊藤氏が被害届を出した高輪警察署は「準強姦罪」の疑いで捜査するための十分な証拠があると考えた。

そして、伊藤氏が酩酊したすし屋の職人や、伊藤氏らをホテルまで乗せたタクシー運転手に話を聞き、

山口氏が伊藤氏を抱きかかえて運ぶホテルの映像の確認もした。


入念な捜査の後、裁判所から逮捕状を得て、6月8日に成田国際空港で山口氏を逮捕する予定となっていた。

が、警視庁からの電話で逮捕は取り消しになってしまった。


「週刊新潮」によると、逮捕の取り消しは、警視庁の刑事部長・中村格氏の判断だったとされている。

その後捜査は、警視庁捜査一課に回され、いったん山口氏は書類送検されるが、不起訴処分となる。


検察の判断を不当と感じた伊藤氏は、検察審査会に申し立てるが、同審査会も「不起訴相当」とする議決を公表。

これにより、山口氏は無罪放免となったわけだが、当初、日本の主要メディアはこの件をほとんど報じなかった。



山口氏は、TBSワシントン支局長を兼任する大物ジャーナリストであり、また、安倍首相に関する著書もあって、

首相と懇意の人物とされていた。つまり、大手メディアは安倍政権への忖度から沈黙を守っていたのだ。


2018年6月28日、イギリスBBCが「日本の恥」(Japans Secret Shame)と題して、伊藤氏のドキュメンタリー

番組を放送したことで、ようやく当のTBSも「報道特集」で事件の概要を伝えた。


一方、山口氏の逮捕を中止させた警視庁刑事部長の中村格氏も、安倍首相と親交が深い人物で、あろうことか、

首相と懇意の山口氏を守るために逮捕状を握り潰してしまったのだ。

その後、中村氏は警察庁長官にまで一気に出世してしまう。


警察庁は行政府で行政府のトップは安倍首相、中村氏の背後に何があったかは明白である。

中村氏は「週刊新潮」の取材で逮捕状の執行停止を命じたことは認めたが、政府の介入に関しては否定した。


つまり安倍晋三に忖度して強姦被害の逮捕状を握り潰したということになる。

なお、不屈の伊藤氏はその後、性暴力被害を理由に山口氏に対して民事訴訟を起こし、現在係争中である。









 



イスラム国が日本人2人を拘束、身代金を要求


1月20日、イスラム国(IS)が日本人2人を人質にとり、身代金2億ドルを要求する声明を出した。


1月23日、人質事件の最中で、ほとんどのメディアが政府批判を控えているなか、テレビ朝日の

報道ステーションに出演した評論家の古賀茂明氏が、安倍晋三首相の外交姿勢を敢然と批判。


1月16日~20日の一連の中東歴訪で、安倍首相はイスラム国を名指しして「テロとの戦い」などと

不用意な発言をした。



さらに首相は「イスラム国と戦う諸国」に、2億ドルの資金援助を約束した。

このことが今回、日本人2人を人質として、身代金を要求する口実にされたのである。


こうした勇ましい発言は、軍事国家アメリカの大統領であれば問題はなかっただろう。

しかし、日本は戦争をしないことにしている国である。


憲法では、日本を攻めてこない人を、一方的に敵だとは絶対に思わない。

そういう国が日本なのだということを、外交ではアピールしていく必要があったのではないか。


今回は、そうした日本のイメージと全く逆の方向に安倍首相の演説が行われ、それをイスラム国に

利用されてしまったのだ。


こうした事件の核心をついた古賀氏のコメントに、自民党官邸は激怒、番組を運営している

テレビ朝日に猛烈な圧力をかけてきたという。

こうして古賀氏は、番組のコメンテーターを、3月末で降板することになった。


なおその後、イスラム国に拘束されていた日本人2人は、相次いで殺害されてしまった。









下町ロケット


佃航平(阿部寛)は、精密機械の製造・販売を行う佃製作所の社長である。

佃製作所は現在、倒産の危機に立たされていた。

身に覚えのない特許侵害の疑いで訴えられたのだ。


大手企業のナカシマ工業から訴えられ、佃製作所の評判は地に堕ち、
銀行からの融資も絶望的な状態になってしまう。


佃製作所の技術が狙いであるナカシマ工業は姑息な法廷戦略で
裁判を長引かせ、じわじわと体力を奪っていく。




そんな中、日本を代表する大企業・帝国重工から佃製作所の持つ特許を
買い取りたいとの話が持ち上がる。その金額はなんと20億円。



生きるか死ぬかの瀬戸際に立っている佃製作所にとっては、是が非でも
必要な金だが、その水素エンジンの特許には佃の夢が詰まっていた。

佃の夢は、自分が作った水素エンジンでロケットを飛ばすことだった。

だが、多数の社員の生活を抱える社長として、佃は決断しなければならなかった。



本作は「半沢直樹シリーズ」で知られる池井戸潤の直木賞受賞作品のドラマ化。

半沢直樹の様に、主人公が超人的な立ち回りを見せて事件を解決していくストーリーとは
打って変わってチーム力がモノを言う作品となっている。



元ロケット研究員の佃航平は、親の経営する町工場を継いで、順当に業績を上げて来た。

だが、大手企業に特許訴訟を仕掛けられ、更には最先端ロケットエンジンの特許を巡って
国内最大手の大企業とやり合うなど、次々と会社存続の危機に見舞われる。


ドラマでは、資金力にモノを言わせて、中小企業を自身のいいようにする大企業に対して、
佃航平が、従業員や弁護士と共に、状況打開のために奮闘する姿が描かれる。

最後は難局を乗り越え、ロケット打ち上げの夢を実現していくサクセスストーリーである。



なお佃製作所は、車のエンジンを主力とする精密機械の製造会社として描かれている。

ドラマの中で登場する水素エンジンはロケット用であり、会社内では「死蔵特許」
あるいは「お荷物」とされていた特許だった。


だが、他社から高額な条件での譲渡の申し入れがあって、はじめてその価値が認識された。

ここから「死蔵特許」というキーワードが話題になり、視聴者の注目を集めるようになった。


また同じく池井戸潤原作のドラマ「陸王」でも「シルクレイ」と呼ばれる死蔵特許が登場する。

このドラマ「陸王」は、これまで価値がないと思われていた天然素材「シルクレイ」を頼りに、
主人公たちがマラソン用のランニングシューズを開発して一発逆転を狙う物語である。








デート~恋とはどんなものかしら~


藪下依子(杏)は、東大大学院を卒業後、公務員として内閣府の研究所に勤務している。


彼女は、無駄なことが大嫌いな合理主義者で、自分が立てた計画通りに人生を歩んできた。


そんな依子は、30歳を目前にして父親の俊雄(松重豊)から見合いをすすめられる。

だが、合理主義者で融通が利かない依子は、ことごとく見合いに失敗してしまう。


一度は結婚をあきらめた依子だが、父親のために考え直し、結婚相談所に登録する。





相談所経由で紹介された相手の男性は、出版社に勤務する谷口巧(長谷川博己)35歳。

だが彼は、実家暮らしで働かず、母親に寄生する自称・高等遊民、いわゆるニートだった。


超合理主義なヒロイン・藪下依子が、結婚紹介所で出会ったのは、自称・高等遊民と称する谷口巧。

この珍妙キャラの二人が、日々重ねるデートはハプニングの連続で、毎回視聴者の爆笑を誘った。



恋愛が苦手というより、恋愛経験のない偏屈で変わり者の二人。

愛情なき契約結婚を目指す二人は、結婚するためだけの目的で付き合いを始める。


だが、計画通りの日常生活、人の気持ちがわからない、数字が命の超理系女子の藪下依子。

一方、ニートなのに自称・高等遊民、誰かに寄生して働かずに生きる事を主張する谷口巧。


「理想の恋」とはほど遠い二人は、事あるごとにぶつかりあってしまう。

やがて試行錯誤を重ねた二人は、不器用ながらも互いに気になる間柄となっていくのだった。



人生には、人それぞれ様々な選択肢があってもよい。働くかどうか、家事をするかどうか、
そもそも恋愛をするかどうか…。

本作は、これまでの男女の役割や結婚の在り方に対して、新しい価値観やライフスタイルを
問いかける作品となっている。







      アメリカン・スナイパー(American Sniper)2014年(米)

クリス・カイル(クーパー)は、イラク戦争の際、その狙撃の腕前で、敵の武装勢力を大量に射殺する。
クリスの首には、懸賞金が掛けられ、命を狙われることになるが、クリスは何度も戦場へ赴いた。

そんな彼も、帰還して家に帰れば、良き夫であり、二人の子供を持つ良き父親であった。だが戦争は、
普通の善人を殺人鬼に変えてしまう。良き父と殺人鬼の二つの顔の狭間で、彼の精神は次第に蝕まれていく。

イラク戦争に派遣されたアメリカの狙撃手の半生を描いた作品。家庭では優しい父親が戦場では1キロ離れた
敵をも撃ち殺す名手に変身するリアルな描写が恐ろしい。彼は最強の狙撃手として英雄視される。だが本来、
戦争に英雄は存在しない。本作は、現代アメリカの狂気を静かなタッチで告発している。

(監督)クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)
(出演)ブラッドリー・クーパー(Bradley Cooper)シエナ・ミラー(Sienna Miller)