香港の夜   1961年(昭和36年)     邦画名作選
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新聞記者で海外特派員の田中弘(宝田明)は、48時間の滞在ビザで香港に降り立つ。

迎えに来た同僚の石河(藤木悠)の案内で、観光に出向くのだが、長旅の疲れでダウン。

そのとき看病してくれた中国人女性の麗紅(尤敏)に一目惚れしてしまう。

翌日、元気になった弘は、麗紅をデートに誘い出すことに成功する。

だが、二人に残された時間はあとわずか。泣く泣く麗紅に別れを告げる弘。

日本に帰国すると、なんと空港には幼馴染の恵子(司葉子)が迎えに来ていた…。



宝田明が主演、香港の真珠と称される女優・尤敏(ユーミン)がヒロインを務め、
司葉子ら豪華キャストが脇を固める、国境を越えたラブロマンス。

甘口の恋愛メロドラマであり、歌が中心の作品ではないが、尤敏の歌う主題歌
「香港の夜」がロマンティックな空気を醸し出している。

香港の夜の街並みや、マカオの観光地を丹念に撮った映像も華やかで目を惹かれる。

だが、二人の恋が成就せずに男が亡くなってしまうのは、同じく香港を舞台にした
1955年のハリウッド映画「慕情」を思わせる。


 
 
 
  製作   東宝

  監督   千葉泰樹

  配役    田中弘 宝田明 石河省三 藤木悠
      麗紅 尤敏 松山好子 木暮実千代
      木村恵子 司葉子 木村隆造 上原謙
      謝玉蘭 草笛光子 木村明子 浜美枝

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