タイムカプセル (52) 平成18年 (2006年)  タイム・カプセル

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この年、イタリアのトリノ(Torino)で第20回冬季オリンピックが開催。
日本は金1・銀0・銅0のメダルを獲得。女子フィギュアスケートでは「荒川静香」選手が日本人初の金メダルを獲得した。(2/23)

(映画)第79回アカデミー「ディパーテッド」
「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」「パイレーツ・オブ・カリビアン」「ダ・ヴィンチ・コード」「スピリット

「ゲド戦記」WBJ「デスノート the Last name」(東出昌大)東宝「THE 有頂天ホテル」(役所広司松たか子、佐藤浩市、香取慎吾、篠原涼子)東宝「涙そうそう」(妻夫木聡長澤まさみ

(音楽)第48回レコード大賞「一剣」氷川きよし

「Real Face」KAT-TUN「ただ…逢いたくて」EXILE「粉雪」レミオロメン「抱いてセニョリータ」山下智久 「
青春アミーゴ」(修二と彰)スッピンと涙。(後藤真希)

(テレビ)功名が辻(NHK 仲間由紀恵)純情きらり(NHK 宮アあおい)アテンションプリーズ(フジ 上戸彩白夜行(TBS 山田孝之、綾瀬はるか武田鉄矢)クロサギ(TBS 山下智久)ギャルサー(日テレ 藤木直人)HEROスペシャル(フジ 木村拓哉) 西遊記(フジ 香取慎吾、内村光良、伊藤淳史、深津絵里)Drコトー診療所(フジ 吉岡秀隆、柴咲コウ

マイ・ボスマイ・ヒーロー(日テレ 長瀬智也、手越祐也)トップキャスター(フジ 天海祐希、矢田亜希子)アンフェア(フジ 篠原涼子、瑛太、阿部サダヲ)医龍(フジ 坂口憲二、稲森いずみ、水川あさみ)14才の母(日テレ 志田未来、田中美佐子)結婚できない男(フジ 阿部寛、夏川結衣)のだめカンタービレ(フジ  上野樹里、玉木宏)僕の歩く道(フジ 草なぎ剛、香里奈)

輪舞曲(TBS 竹野内豊、チェ・ジウ)ブスの瞳に恋してる(フジ 稲垣吾郎、村上知子、蛯原友里)ザ・ヒットパレード 芸能界を変えた男・渡辺晋物語(フジ 柳葉敏郎、常盤貴子、原田泰造、吉田栄作)警視庁捜査一課9係(テレ朝 渡瀬恒彦、井ノ原快彦)けものみち(テレ朝 米倉涼子、佐藤浩市、仲村トオル、平幹二朗)涼宮ハルヒの憂鬱(TOKYO MX)



                           

 

(流行語)「イナバウアー」「品格」「エロカッコイイ(エロカワイイ)」「格差社会」「メタボ」

(社会)01/16東京地検、証券取引法違反の疑いでライブドアを強制捜査。01/23ライブドア堀江社長、証取法違反で逮捕へ。2/10第20回冬季オリンピック(イタリア)07/05北朝鮮がミサイル発射。09/26安倍晋三氏が第90代内閣総理大臣に就任。10/09北朝鮮が核実験。12/30サダム・フセイン元イラク大統領が処刑。

(物故)加藤芳郎、岡田眞澄、橋本龍太郎、丹波哲郎田村高広、多々良純、柳家小せん、ポール・モーリア、内山田洋、斎藤茂太、岸田今日子、青島幸男、サダム・フセイン

(その他)1/9 辺見えみり(29)、木村祐一(42)と結婚。1/23 河村隆一(35)、ミス日本の佐野公美(26)と結婚。2/16 前田敦子(14)、TBS「ですよねぇ。」でデビュー。3/15 いきものがかり「SAKURA」でデビュー。4/27 桜井幸子(32)、音楽プロデューサーの田中聡(46)と離婚。6/8 つんく♂(37)、モデルの加奈子(25)と結婚。9/16 ユンソナ(30)、実業家シン・ジェヒョン(36)と結婚。9/23 吉高由里子、映画「紀子の食卓」でデビュー。10/11 松平健(52)、松本友里子(38)と結婚。11/13 矢田亜希子(27)、押尾学(28)と結婚。

「アキバおでん缶」「たらこ・たらこ・たらこ」「モバイルSuica」「恋のダウンロード」「ライブドアショック」「カーリング娘」「
トゥーランドット」「鳥インフルエンザ」「ワンセグ」「ハンカチ王子」「ミクシィ」



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                       スッピンと涙。(後藤真希)







核ミサイル (Nuclear missile)


核兵器は、運搬手段がなければ武器にならない。

広島・長崎に投下された原爆は、B29が日本上空まで運んで投下した。

戦後には、遠くの目標に核兵器を、より早く、より正確に到達
させるために、核を搭載したミサイル技術が競って研究されてきた。

北朝鮮は、1991年のソ連崩壊で失業した核ミサイル技術者を雇い、
多大な技術力を確保した。

1998年8月、北朝鮮は人工衛星打ち上げという名目で、第一回目の
長距離ミサイル「テポドン」の発射実験を行った。




このときは、日本上空を越えて太平洋に落下してしまい失敗だった。

その後、数多くの実験を重ね、2017年には大陸間弾道ミサイル
(ICBM)の開発に成功した。

現在、北朝鮮のミサイルは、主として三段階の射程距離を設定している。

一つは、韓国ソウル攻撃、二つ目は沖縄の米軍基地、そして三つ目は
アメリカ本土への攻撃である。



2017年11月、キム・ジョンウンは政府声明で「ミサイル強国の偉業が
達成された」と宣言した。

このような宣言は「核保有国」であるからこそ、アメリカと対等の
交渉力を得られるという北朝鮮の認識の反映なのだ。



1945年の日本敗戦で、朝鮮半島は、北がソ連、南がアメリカの支配下
に置かれてしまった。

さらに1950年には朝鮮戦争が勃発し、38度線で実質的に分断されてしまった。

弱小国の悲哀さを、身に染みて体験してきたのが北朝鮮である。



1968年には国連で「核拡散防止条約」が結ばれ、常任理事国の5か国のみが
核兵器を保有できることが明確にされた。

だが北朝鮮などの弱小第3国にとっては、これらの常任理事国5か国は、
危険な暴力団のボスと写っていたのである。


その後インドやパキスタン、北朝鮮が核開発を進めるなど、核保有国が
拡大していったのは、当然と言えば、当然のことであった。
















ザ・ヒットパレード 芸能界を変えた男・渡辺晋物語


1958年(昭和33年)11月、名古屋から上京したばかりの17歳の双子の姉妹は、
渡辺晋・美佐夫妻の自宅に寄宿していた。


地元名古屋のナイトクラブで歌のうまい双子がいると評判になり、その噂を耳にした
渡辺プロ創業者の渡辺晋が2人をスカウトしたのである。


渡辺は、2人を自宅に住まわせ、礼儀作法を教え込み、さらに作曲家の宮川泰に師事し、
歌唱レッスンを受けさせた。



双子の姉妹は「ザ・ピーナッツ」と命名され、1959年、日劇のステージに立ち歌手デビュー。

当時、一般に普及しはじめたテレビの成長期に、ザ・ピーナッツは爆発的な人気を誇った。


昭和30年代は、高度成長が本格化した時代だ。

上京して東京を目指したのは、ザ・ピーナッツのふたりだけではない。

集団就職や出稼ぎで、地方から東京を目指す者が地方駅のホームにあふれ、上り列車に
乗り込んだ若者たちは、それぞれの夢を追って東京へ向かったのである。



昭和30年代から50年代にかけて、ザ・ピーナッツ、クレージーキャッツ、ザ・タイガースらを擁して
芸能界を席巻した渡辺プロダクション社長・渡辺晋の一代記を描いたドラマ。


渡辺プロの特筆すべき点は、タレントのマネジメントのみならず、テレビ番組や
レコードの制作まで自社で行なっていたことだ。

もちろん、ナベプロ事件など日本テレビとの確執という負の部分もあったが、それまでの
興行ビジネスを近代的な権利ビジネスに変えた人物として、強いインパクトを後世に残している。











白夜行


建設途中の廃墟ビルで質屋の店主が殺害された。

質屋の店員、質屋の客…容疑者が次々と浮かびあがる。


そんな中、質屋の客だった女性がガス中毒で自殺する。

殺害の凶器とされるハサミから、その女性の指紋が出て、捜査は終了した。


だが…真犯人は、殺害された質屋の店主の息子・亮司だった。





11歳の亮司は、いつもひとりでいる女の子・雪穂に恋をしていた。

雪穂は母子家庭で貧しく、母親に売られて性的虐待を受けていた。


ある日亮司は、雪穂が母親に連れられ、建築中のビルに入っていくのを見る。

後をつけた亮司は、自分の父親が裸の雪穂を写真撮影しているのを発見する。


亮司は思わず、持っていたハサミで父親を刺し殺してしまう。

ぼう然とする亮司に雪穂は「やったのは私だよ…」と告げる。


雪穂は自分の母親を犯人に仕立て上げようと、薬を飲ませガスの元栓を開く。

母親はガス中毒で死亡する。




初恋の少女を助けるために父親を殺した少年・亮司、そして亮司をかばうため、
母親を手にかけた少女・雪穂。

残酷な記憶に心を奪われた二人は、お互いを守るため、さらなる罪を重ねていく。




ある質屋の店主の死体が工事現場で発見される。だが容疑者の自殺で事件は迷宮入り。

ベテラン刑事の笹垣(武田鉄矢)は、聞き込みの中で出会った被害者の息子・亮二と
容疑者の娘・雪穂の暗い目に違和感を持つ。


あまりにも辛い絆で結ばれた二人の周囲には、その後、次々と不審な事件が起こる。
だが、二人の人間関係をたどると、つねにどこかでつながっていた。

事件の真相を解明すべく必死に彼らのあとを追い続ける刑事・笹垣潤三。


東野圭吾の同名ベストセラーを、山田孝之、綾瀬はるか、武田鉄矢の競演で
スリリングに映像化した傑作ミステリードラマである。











結婚できない男


桑野信介(阿部寛)は、有能な建築家で、南青山に建築設計事務所を構えている。

高学歴のイケメンだが、偏屈で独善的な性格のため、40歳を過ぎて今だ独身である。

本人は、恋愛も結婚も無意味と考えており、独身貴族の自由な生活を謳歌している。


そんなある日、信介は一人の女性・夏美(夏川結衣)と出会う。

彼女は、総合病院に勤務するアラフォーの独身内科医。

美人で、信介とは違って協調性もあるのに、なぜか「結婚できない女」。




あるとき夏美は、信介のオフの過ごし方を聞いて「それって全部ひとりで
できることばかりじゃない」と苦笑する。


だが、夏美自身も、休日はネカフェで読書、パチンコ、岩盤浴など、ひとりで
できることばかりしている。

そんな生活スタイルが似通った二人は、お互いに気になる存在になっていくのだった。



皮肉屋で40歳の建築家・桑野信介が、結婚できない様子をコミカルに描いた人気ドラマ。


主人公・信介は、40歳になっても自分だけに投資し、自分にこもることが日常化している。

「結婚できないのではなく、しない」と理論武装する彼が、初めて自分と淡々と向き合う
医師の女性と出会い、やがて真剣に結婚の幸せについて模索していく姿が描かれる。


信介は、実は小心者で、ライバルのブログは逐一チェックするという憎めないキャラや、
自室でクラシック音楽に合わせて指揮者のまねをするシーンは、視聴者の爆笑を誘った。













けものみち


成沢民子(米倉涼子)は、病で寝たきりの夫を抱え、働きづめの毎日だった。


ある日民子は、自らが勤める料亭「宝仙閣」の女将から、ひとりの男を紹介される。

小滝章二郎(佐藤浩市)と名乗る彼は、ニューロイヤル・ホテルの総支配人だった。


一見紳士的だが、怪しげな雰囲気を漂わせる、どこか得体の知れない男である。

小滝は、民子をそそのかして、政財界の黒幕・鬼頭(平幹二朗)の屋敷に送り込む。





脳梗塞で不自由な生活を送る鬼頭の楽しみは、女や美術品など、美しいものを愛すること。

民子は、鬼頭の莫大な財力を後ろ盾に、宝石デザイナーとして栄光の階段を登っていく。



山を歩くと、人間が作ったのではない奇妙な道に出くわすことがある。

動物が通る「けものみち」だ。人間社会にも「けものみち」があるといわれる。


それは、誰もが一歩道を間違えれば、踏み入れてしまう道である。

普通の人には見えない、この秘密の道は、裏側から権力や金儲けにつながっている。

この道に入り込もうとした男が、野望を秘めたホテルの総支配人・小滝だった。


彼は、料亭の仲居だった民子をそそのかし、政財界の黒幕・鬼頭の元に送り込む。

金のために夫を殺し、政財界のドンに囲われる悪女・民子を、米倉涼子が熱演している。



松本清張の作品の中には、社会悪を告発するといったテーマが多く描かれる。


ドラマに登場する鬼頭のモデルは、一説に戦犯の児玉誉士夫ともいわれている。

彼は戦後に、進駐軍との癒着から、政財界のフィクサーにのし上がった男だ。


劇中で、巨悪の摘発を試みたジャーナリストや刑事が抹殺される場面が登場する。

利権を食いものにする巨悪の前では、マスコミや警察でさえ無力なのである。