秋日和 1960年 (昭和35年) 邦画名作選
24歳になるアヤ子(司葉子)は母と団地で二人暮らし。
亡き父の友人であるおじさま三人衆は、アヤ子に見合い話をお膳立てする。
しかし、アヤ子がまだ結婚する気がないというので、話は立ち消えた。
聞けば、嫁いでしまうと、母がひとりぼっちになってしまうからだという。
だったら母親が再婚すればいいと、おじさまは勝手に母親の縁談を持ち出す。
母の再婚話を知ったアヤ子は反発を覚えるが …。
東宝のドル箱スター・司葉子の松竹初出演作品である。
監督の小津安二郎は脚本の時点で、娘役は司葉子に決めていたという。
小津に見初められ、熱烈なオファーを受けて、司葉子の松竹出演が実現した。
後に小津は、司が出演したお返しに東宝で「小早川家の秋」を撮ることになる。
本作で、美貌の寡婦を演じた原節子とその娘司葉子のコンビが「小早川家の秋」では、
同じく夫に先立たれた寡婦とその義理の妹を演じている。
製作 松竹
監督 小津安二郎