牢獄の花嫁   1939年(昭和14年)     邦画名作選
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元南町与力の塙江漢(阪東妻三郎)は、長崎に留学中の息子・郁次郎(尾上菊太郎)の帰りを待ちわびていた。

そんな折、増上寺で殺人事件が発生。江戸に戻る途中の郁次郎は、殺しの下手人として捕えられ死罪が確定する。

江漢は、奉行に直訴して処刑を百日間延期させ、その間に郁次郎の無実を晴らすべく奔走するが…。



1931年、講談社の大衆娯楽雑誌「キング」に連載された吉川英治の同名時代小説の映画化。

捕り物名人と言われた元与力・塙江漢と新進気鋭の大阪町奉行所与力・羅門塔十郎の老若、善悪と言う対照的な
二役を阪妻が演じている。


江漢の息子が結婚を直前に殺人犯として捕えられ、死刑が執行されるまでに真犯人を挙げねばならないという
手に汗を握る展開で、時間切れ寸前になって、ようやく羅門塔十郎が真犯人と判明し大捕物となる。


阪妻の二役同士が一画面に映っているのだが、悪役と正義の老人を見事に演じ分けて、ベテランらしい力量を
大いに発揮している。



 
 
 
  製作   日活

  監督   荒井良平  原作 吉川英治

  配役    塙江漢/羅門塔十郎 阪東妻三郎 小笠原左近将監 沢村国太郎
      塙郁次郎 尾上菊太郎 加山耀蔵 原健作
      花世/玉枝 市川春代 榊原主計頭 河部五郎
      東儀三郎兵衛 志村喬 松平龍山公 香川良介

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