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ここは砂漠に囲まれた神秘と魅惑の都アグラバ。
国の王に仕えている大臣ジャファーは、ひとつのランプを探していた。
そのランプは、なんでも願いを叶えてくれるという魔法のランプだった。
そして、やっとランプを手に入れるための黄金虫を手に入れたのだった。
半分半分の黄金虫を合わせると、砂漠の中から大きな虎の口が現れる。
その虎の口こそ、魔法のランプが隠されている神秘の洞窟の入り口だった。
ジャファーは、何がおこるのかわからないので、子分に口の中へ行かせる。
すると、虎の魔物が言う。「入れるのは、ダイヤの原石のような心の男だけだ」
そして、虎の口はかたく閉じてしまい、子分はそのまま飲み込まれてしまう。
ジャファー、もうやめようぜ、これじゃお先まっくらじゃねえか?
あんなバカげたランプ、ぜったい見つかりっこねえよ!
だまれ、イアーゴ。
わしは魔法の洞窟にはいれるヤツが誰だか知らなきゃならんのだ。
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【第十一課 第二節】
(画面一转,这里是阿格拉巴的城市。正午的阳光照耀着这个繁华的街上。
只见几位手持长刀的卫兵们追赶着一个年轻人。
卫兵们都是满脸胡子,很可怕的大汉子)
卫 兵 : 站住! 小混球!! 我要把你的头给剁下来,你这个小混球!
阿拉丁 : 就为一条面包未免太 ・・・
(那个年轻人拿着面包被追逼到屋顶的一角,他身边有一只猴子)
卫 兵 : 在那边! 别想那么容易就逃走。
阿拉丁 : 你们以为很容易呀。
卫 兵 : 你们两个,从那边,你跟我走,非要把他揪出来。
(接着,那个年轻人简直像猴子一样身体灵便顺着晾衣绳逃跑,
向老相识的阿姨们打着招呼)
阿拉丁 : 早安,女子们。
阿姨们 : 现在就惹麻烦也未免太早了,是不是阿拉丁?
阿拉丁 : 麻烦? 笑话。 除非他们能抓得到我 ・・・
(被称为阿拉丁的这个年轻人,在这个城市里人人都知道的红人。
他一头黑发,眼睛有魅力,表情活泼开朗。
戴着红色的土耳其帽,穿着阿拉伯裤子和红色皮带。
敞开着矫健的胸膛,看起来很精神的年轻人。
阿拉丁的最好的朋友是阿布。
它是小猴子,有大大的眼睛和卷儿的尾巴,也戴着土耳其帽。
被追赶的阿拉丁,卫兵们马上到那里迫近着)
卫 兵 : 逮到了!
阿拉丁 : 麻烦到了。
卫 兵 : 你再逃啊! 喔哇哇!!
(阿拉丁就要被捉住了,那个瞬间,阿布扑过来把卫兵的头巾一把拉下去)
阿拉丁 : 来的正好,阿布,谢啦。
(眼睛变得看不见,卫兵惊慌失措。阿拉丁趁机逃出了)
阿拉丁 : 阿布,快点,我们快逃。
(阿拉丁和阿布跑了,跑了。被打冷枪的卫兵再次追赶)
听我说生活不单就只有面包 不要拼命追赶我
大家不要如此紧张 轻松一下嘛
贫穷不是件好事 像我一无所有 他们却一点都不了解
流氓、痞子、小偷、无赖 只是为了三餐
(途中,卫兵把鱼桶剁成两截,咸鱼大量溢出来了。
阿拉丁跳鱼桶上面去,跳到一座望楼上)
正义和公理绝不饶他 正义和公理是否还存在 连你都知道、阿布
(看到卫兵们开始打破那座望楼,阿拉丁接着跳入了哪里家的窗户里面
是做什么生意呢? 那里有很多华丽服装的女子们打扮得很妖冶。
阿拉丁很受女子们欢迎,在桌子上面有很多豪华的水果,
阿布马上把水果口满满地吃掉了)
哦,阿拉丁是个年轻的小伙子
他虽贫穷却有小聪明 不务正业每天到处占便宜
不是我所想,不是我所愿 生活还是想个办法好好过, 生活不单只有面包。
仍然有一些希望 也许下回风水轮流转
(卫兵们执拗地追赶阿拉丁)
卫 兵 : 他在那里!
贫穷不是件好事 像我一无所有 也许有一天好运会来到。
流氓、痞子、小偷、无赖 大家轻松一下
(在市场上有各种各样的人做各种各样的事来得到每天的粮食。
在马路上有做表演的人,有冥想中的行者,也有养羊的人。
阿拉丁跳过羊群上面,一边戏弄卫兵一边逃跑。
在哪里家的门前,站着一个肥胖的阿姨,她抓住阿拉丁,把他抱起来,说)
和我一起轻松一下
不是我所想,不是我所愿 找个办法好好过
(阿布把从街头艺人那里夺取的剑在卫兵面前挥舞)
卫 兵 : 快追!
卫 兵 : 它手上有刀!
卫 兵 : 怕什么! 我们也有啊!
生活不单就只有面包 不要凭这个活 大家不要太紧张。
一起放轻松一下
看我,这是我的生活 来一点小把戏 我还是赶快跳!
(市场上已经闹得翻天覆地。戏弄也到那里,
阿拉丁用一个家的地毯作一个降落伞,从窗向下飞下了。
于是阿拉丁和阿布,从卫兵们的追赶,平安逃掉了)
(阿拉丁和阿布逃进了一个很高的墙底下。他们坐了下来,分享这条面包)
阿拉丁 : 终于可以大吃一顿了。来,一人一半。
(正当阿拉丁要吃的时候,他看见了一个虚弱的男孩和一个女孩,
他们正盯着阿拉丁和他的面包看。
阿拉丁知道,这两个孩子一定是好几天没有吃东西了。
虽然阿拉丁很饿,但他却把面包送给他们)
阿拉丁 : 拿去,拿着。
(阿布也不得已这样做了。小女孩摸着阿布的头,她笑了。
阿布却很高兴,也笑了笑。
这时,街道变得热闹了,有个男人骑着白马,穿过街道。
他的衣服非常漂亮,上面装饰着许多珠宝,街上的人们都站在两边,
迎接这个人)
街市人 : 在马上这个人要去皇宫吧。
街市人 : 是啊,又有人要向公主求婚。
(男人得意扬扬地骑马走在街道上。
这时,一个男孩欢闹着从胡同里跑出来。年长的女孩子,打算把他停住,急忙跟着跑)
阿米得 : 快闪开! 你这两个小叫花子。
(骑马的男人手执鞭子要打下来。
那个瞬间,阿拉丁飞出,用手臂紧紧地停住了鞭子。
阿拉丁不由得大声喊叫)
阿拉丁 : 如果你像你一样有钱,你就会多注意一点礼貌!
阿米得 : 我必须要教你些礼貌。
(说完,男人踢了阿拉丁一脚,把他踢入路旁的沟中。
阿拉丁满身是泥水。啊布也成了小泥鬼。阿拉丁窝火咬牙,对着他后背骂道)
阿拉丁 : 阿布,你有没有看过,一匹马有两个屁股还真是稀奇!
(听到骂声,那个男人怒气冲冲地盯视阿拉丁)
阿米得 : 哈! 你这一文不名的老鼠。
你天生就是个贼,死了还是个贼。只有跳蚤会给你去送葬。
(阿拉丁发怒追赶了。但男人进入了皇宫的门。皇宫的门在阿拉丁眼前关上了。
阿拉丁呆呆地站在那里)
阿拉丁 : 我才不是一文不名。我身上也没有跳蚤。
(阿拉丁叹了口气,对阿布说道)
阿拉丁 : 走吧,阿布,我们回家。
(阿拉丁回到他的家,那是废弃已久的房屋顶层的一个角落,
地上铺了块旧毯子,一块破布帘用来遮挡风雨。从这里可以很清楚地看到对面金碧辉煌的王宫)
阿拉丁 : 流氓、小偷、全不理会。噢,他们都不了解。
我是贫穷男孩,但也有心目中美丽幻梦世界。
总有一天,阿布,世界会变的。我们会很有钱,住在皇宫里。也不会再有任何麻烦!
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【注 釈】
【卫兵】wèi bīng 衛兵(国王を警護する近衛兵) (Royal Guards)
【阿拉丁】ā lā dīng アラジン (Aladdin)
【未免】 wèi miǎn (= too 不能不说是)
〔副詞〕 いささか … と言わざるをえない.
<用例> 你这么说未免太绝对了。
(その言い方はちょっと決めつけすぎだ)
【晾衣绳】 liàng yī shéng (= clothesline)
物干し用ロープ。
<用例> 把晾衣绳系在树上。(洗濯物用ロープを樹の間に張る)
fasten a clothesline between two trees.
【阿布】ā bù アブー(アラジンの相棒の猿) (Abu)
【阿米得】ā mǐ dé アクメット(アグラバの隣国の王子) (Achmed)
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【口語訳】
(場面は一転して、ここは太陽輝く真昼のアグラバの街。
大刀を振りかざした衛兵たちがひとりの若者を追っている。
衛兵たちは、皆恐ろしげなヒゲ面の大男だ)
衛 兵: 待て!泥棒!きさまのアタマをたたき落としてやる!ドブネズミめ!
アラジン: こんなパンひときれ盗っただけで?
(パンを持って屋上の一角に追い詰められた若者は、一匹のサルと一緒だった)
衛 兵: あそこだ!そう簡単には逃げられんぞ!
アラジン: これが簡単に見えるのかい?
衛 兵: お前らふたりはあっちだ!お前はオレについて来い!ヤツをひきずりだしてやる!
(続いて若者は、まるでサルのように身軽に洗濯物干しのロープを伝って逃げながら、
顔なじみのおばさんたちに声をかける)
アラジン: おはよう、おばさんたち。
おばさん: 朝っぱらからヤバそうじゃない、アラジン?
アラジン: ヤバいだって? そう、捕まればね、ヤバいかも。
(アラジンと呼ばれたこの若者は、このあたりでは誰知らぬ者のない人気者だ。
ふさふさした髪に愛嬌のある目元、快活な表情が生き生きとしている。
赤いトルコ帽を被り、身につけているのはアラブのふくろズボンと赤いベルト。
はだけた胸は小気味よく引きしまって、見るからに元気そうな若者である。
アラジンの無二の親友はアブー。
大きな目とクルッと巻いたシッポ、やはりトルコ帽を被った子ザルだ。
さて、追いかけられているアラジン、衛兵はすぐそこまで迫ってきた)
衛 兵: つかまえたぞ、こいつめ!
アラジン: あらら、こりゃヤバいかも。
衛 兵: こんどこそは ・・・ うわわっ、何をする。
(今にもつかまりそうになったアラジン。
その瞬間、子ザルのアブーが衛兵の頭に飛びついてターバンをぐいっとずり下ろす)
アラジン: うまいぞ、アブー、助かったよ。
(目が見えなくなった衛兵はあわてふためく。そのすきにアラジンは逃げ出した)
アラジン: アブー、さあ逃げるぞ、早く!
(アラジンもアブーも走る、走る。不意打ちを食らった衛兵も負けずに追って来た)
人はパンのみにて生きるにあらず そう、パンだけでは生きられない
そんなに あくせくすることはないさ もっと気楽にいこうじゃないか
もちろん、貧しいのはよい事じゃない すでに一物もないオレのように
でも、彼らは少しもわかっちゃいない
ごろつき、チンピラ、泥棒、無頼漢 彼らは三度の食事のためだけに生きる
(途中で衛兵が樽をぶった切り、塩漬けの魚がドバッとあふれ出る。
アラジンは樽の上を飛び越え、物見やぐらに飛び移る)
衛 兵: 正義と法がお前に天誅を下してやるぜ!
正義と法が存在しているかどうかなんて お前でさえ知ってるよな、アブー
(やぐらを壊し始める衛兵たち。アラジンは続いてどこかの家の窓の中へ飛び込んだ。
そこはなんの商売か、華やかな衣装のクネクネした女性たちが大勢いるところ。
女性たちは歓迎ムード、テーブルの上には豪華なフルーツがいっばい。
アブーがさっそく口いっぱいにフルーツをほおばる)
アラジンって 貧しいけれど、けっこう悪賢い まじめな仕事に就かないで 毎日あちこち甘い汁を吸う
盗みたくて、盗んだワケじゃない パンだけが人生じゃないけれど やはり生きるためにはしかたがない
それでも何がしかの希望はある 運なんて順番にめぐってくるものさ
(衛兵たちは執拗に追って来た)
衛 兵: ヤツはそこにいるぞ!
もちろん、貧しいのはよい事じゃない すでに一物もないオレのように
チャンスはいつか、きっとめぐって来るものさ ごろつき、チンピラ、泥棒、無頼漢
みんなもっと気楽にいこうじゃないか
(市場は、いろんな連中がいろんなことをして暮らしを立てている場所。
パフォーマンスをする者もいれば、瞑想中の行者もいる。ヒツジ飼いも通る。
アラジンは、ヒツジの群れの上を飛び越え、衛兵をからかいながら逃げていく。
どこかの家の前にいた太ったおばさんは、アラジンを突然抱き上げる)
おばさん: ちょいと、お兄さん、あたしとお茶でもどう?
盗みたくて、盗んだワケじゃない 生きるためにはしかたがないのさ
(アブーは大道芸人から剣を奪い取って衛兵たちの前でに振り回す)
衛 兵: 早く追いかけろ!
衛 兵: ヤツは手に刀を持ってるぞ!
衛 兵: 恐れるな! オレたちも持ってるじゃないか。
パンだけが人生じゃない そう、パンだけでは生きられない
あくせく生きるのはやめようじゃないか みんなもっと気楽にいこうぜ
見ろよ、これがオレの生き方だ ここでお目にかけるは、ちょっとした曲芸だよ
みんな、御機嫌よう、また会おうぜ、アバヨ!
(市場はもうひっくり返すような大騒ぎ。でも、からかうのもそこまでと、
アラジンはどこかの家の絨毯をパラシュート代わりに、窓から下へと飛び下りる。
こうして、アラジンとアブーは、衛兵たちから無事逃げおおせることができた)
(アラジンとアブーは、高い塀の下へやってきた。 彼らは坐って、パンを分け合う)
アラジン: さてと、ごちそうを頂こうか。 さあ、半分ずつだ。
(アラジンがパンを食べようとしたとき、彼の目に痩せこけた男の子と女の子の姿が映った。
彼らはアラジンのパンをじっと見つめていた。
アラジンは思った。 この二人の子供はきっと何日も食べていないのだ。
アラジンはとても空腹だったが、手の中のパンを彼らに差し出した)
アラジン: ほら、あげるよ、持って行きな。
(アブーもしぶしぶながら、食べかけたパンを子供たちに差し出した。
その女の子はアブーの頭をなでてほほえんだ。 アブーも、なんだかうれしくなって、同じく笑って見せた。
この時、大通りはにぎやかになっていた。 ひとりの男が白馬に乗って、大通りを闊歩している。
男の服はとてもきれいで、たくさんの真珠や宝石がちりばめてあった。
街の人々は道の両側に立って、この男を迎えている)
街の人: 見ろよ、ありゃきっと宮殿に行くんだぞ。
街の人: そうだ、また王女さまのお見合いにちがいない。
(男はふんぞりかえって街の中を通っていく。
するとそこへ、キャッキャッと子供がひとり、路地から飛び出して来た。
あわてて年上の女の子が止めようと追って来る)
アクメット: どけ! 邪魔だ! この汚い悪ガキども!
(馬に乗った男は、手にしたムチを振り下ろした。
その瞬間、飛び出したアラジンがムチをしっかと腕で受け止める。
アラジンは思わず大声で叫ぶ)
アラジン: よせ! 金持ちならもっと礼儀をわきまえろ!
アクメット: ならお前にも礼儀というものを教えてやろう。
(男はそう言うと、アラジンを道端のドブの中へ蹴り落とした。
全身泥水にまみれてしまったアラジン。 はずみで、アブーも泥んこに。
アラジンは悔しさに歯ぎしりして、その男の背中に向けてののしる)
アラジン: 見ろよ、アブー。 馬のケツが馬のケツに乗ってどこへいくんだろな!
(それを耳にした男は、激怒してアラジンを睨みつける)
アクメット: ふん! この役立たずのトブネズミめ!
お前はトブで生まれたように、トブの中で死ぬがよい。
悲しむのはお前にたかっているノミだけだ。
(アラジンは目を怒らせて追いかけたが、男は宮殿の門に入り、扉はアラジンの目の前で閉ざされてしまった。
ぼうぜんと立ち尽くすアラジン)
アラジン: オレは役立たずじゃない! それにノミなんかいないぞ!
(アラジンはため息をつきながら、アブーに言う)
アラジン: さあ、アブー、家に帰ろう。
(アラジンは自分の住みかへ戻った。 それは一軒の空き家の屋根裏の片隅だった。
床には古びた絨毯が一枚敷かれてある。 さらに一枚のぼろ切れが雨除けのカーテン代わりになっていた。
ここから、すぐ目の前にある極彩色に輝く宮殿の光景を見ることができた)
アラジン: 役立たずとか、泥棒とか、彼らは何にもわかっちゃいないんだ。
オレは確かに貧しいけれど、心の中には美しい夢の世界を抱いているんだ。
なあアブー、いつかきっと世界が一変する日がやって来るにちがいないさ。
そう、オレたちはいつまでも、このままじゃない。
金持ちになって、宮殿に住み、そして幸せに暮らすんだ!