Top Page    中国語講座



ここは砂漠に囲まれた神秘と魅惑の都アグラバ。

国の王に仕えている大臣ジャファーは、ひとつのランプを探していた。
そのランプは、なんでも願いを叶えてくれるという魔法のランプだった。

そして、やっとランプを手に入れるための黄金虫を手に入れたのだった。
半分半分の黄金虫を合わせると、砂漠の中から大きな虎の口が現れる。

その虎の口こそ、魔法のランプが隠されている神秘の洞窟の入り口だった。
ジャファーは、何がおこるのかわからないので、子分に口の中へ行かせる。

すると、虎の魔物が言う。「入れるのは、ダイヤの原石のような心の男だけだ」
そして、虎の口はかたく閉じてしまい、子分はそのまま飲み込まれてしまう。



ジャファー、もうやめようぜ、これじゃお先まっくらじゃねえか?
あんなバカげたランプ、ぜったい見つかりっこねえよ!

だまれ、イアーゴ。
わしは魔法の洞窟にはいれるヤツが誰だか知らなきゃならんのだ。


   

 (1) (2) (3) (4) (5) (6)  (7) (8) (9) 

----------------------------------------------------------

【第十一課 第二節】

(画面一转,这里是阿格拉巴的城市。正午的阳光照耀着这个繁华的街上。
只见几位手持长刀的卫兵们追赶着一个年轻人。
卫兵们都是满脸胡子,很可怕的大汉子)

卫  兵 :   站住! 小混球!!  我要把你的头给剁下来,你这个小混球!
阿拉丁 :  就为一条面包未免太 ・・・

(那个年轻人拿着面包被追逼到屋顶的一角,他身边有一只猴子)

卫   兵 :   在那边! 别想那么容易就逃走。
阿拉丁 :  你们以为很容易呀。
卫   兵 :   你们两个,从那边,你跟我走,非要把他揪出来。

(接着,那个年轻人简直像猴子一样身体灵便顺着晾衣绳逃跑,
向老相识的阿姨们打着招呼)

阿拉丁 :  早安,女子们。
阿姨们 :  现在就惹麻烦也未免太早了,是不是阿拉丁?
阿拉丁 :  麻烦?  笑话。 除非他们能抓得到我 ・・・

(被称为阿拉丁的这个年轻人,在这个城市里人人都知道的红人。
他一头黑发,眼睛有魅力,表情活泼开朗。

戴着红色的土耳其帽,穿着阿拉伯裤子和红色皮带。
敞开着矫健的胸膛,看起来很精神的年轻人。

阿拉丁的最好的朋友是阿布。
它是小猴子,有大大的眼睛和卷儿的尾巴,也戴着土耳其帽。
被追赶的阿拉丁,卫兵们马上到那里迫近着)

卫   兵 :   逮到了!
阿拉丁 :  麻烦到了。
卫   兵 :   你再逃啊! 喔哇哇!!

(阿拉丁就要被捉住了,那个瞬间,阿布扑过来把卫兵的头巾一把拉下去)

阿拉丁 :  来的正好,阿布,谢啦。

(眼睛变得看不见,卫兵惊慌失措。阿拉丁趁机逃出了)

阿拉丁 :  阿布,快点,我们快逃。

(阿拉丁和阿布跑了,跑了。被打冷枪的卫兵再次追赶)

听我说生活不单就只有面包  不要拼命追赶我  
大家不要如此紧张  轻松一下嘛

贫穷不是件好事  像我一无所有  他们却一点都不了解
流氓、痞子、小偷、无赖  只是为了三餐

(途中,卫兵把鱼桶剁成两截,咸鱼大量溢出来了。
阿拉丁跳鱼桶上面去,跳到一座望楼上)

正义和公理绝不饶他    正义和公理是否还存在    连你都知道、阿布

(看到卫兵们开始打破那座望楼,阿拉丁接着跳入了哪里家的窗户里面
是做什么生意呢?  那里有很多华丽服装的女子们打扮得很妖冶。

阿拉丁很受女子们欢迎,在桌子上面有很多豪华的水果,
阿布马上把水果口满满地吃掉了)

哦,阿拉丁是个年轻的小伙子
他虽贫穷却有小聪明    不务正业每天到处占便宜

不是我所想,不是我所愿    生活还是想个办法好好过,   生活不单只有面包。
仍然有一些希望    也许下回风水轮流转

(卫兵们执拗地追赶阿拉丁)

卫   兵 :   他在那里!

贫穷不是件好事    像我一无所有    也许有一天好运会来到。
流氓、痞子、小偷、无赖    大家轻松一下

(在市场上有各种各样的人做各种各样的事来得到每天的粮食。
在马路上有做表演的人,有冥想中的行者,也有养羊的人。

阿拉丁跳过羊群上面,一边戏弄卫兵一边逃跑。
在哪里家的门前,站着一个肥胖的阿姨,她抓住阿拉丁,把他抱起来,说)

和我一起轻松一下
不是我所想,不是我所愿    找个办法好好过

(阿布把从街头艺人那里夺取的剑在卫兵面前挥舞)

卫   兵 :   快追!
卫   兵 :   它手上有刀!
卫   兵 :   怕什么!  我们也有啊!

生活不单就只有面包    不要凭这个活    大家不要太紧张。
一起放轻松一下
看我,这是我的生活    来一点小把戏    我还是赶快跳!

(市场上已经闹得翻天覆地。戏弄也到那里,
阿拉丁用一个家的地毯作一个降落伞,从窗向下飞下了。
于是阿拉丁和阿布,从卫兵们的追赶,平安逃掉了)

(阿拉丁和阿布逃进了一个很高的墙底下。他们坐了下来,分享这条面包)

阿拉丁 :  终于可以大吃一顿了。来,一人一半。

(正当阿拉丁要吃的时候,他看见了一个虚弱的男孩和一个女孩,
他们正盯着阿拉丁和他的面包看。
阿拉丁知道,这两个孩子一定是好几天没有吃东西了。
虽然阿拉丁很饿,但他却把面包送给他们)

阿拉丁 :  拿去,拿着。

(阿布也不得已这样做了。小女孩摸着阿布的头,她笑了。
阿布却很高兴,也笑了笑。

这时,街道变得热闹了,有个男人骑着白马,穿过街道。
他的衣服非常漂亮,上面装饰着许多珠宝,街上的人们都站在两边,
迎接这个人)

街市人 :   在马上这个人要去皇宫吧。
街市人 :   是啊,又有人要向公主求婚。

(男人得意扬扬地骑马走在街道上。
这时,一个男孩欢闹着从胡同里跑出来。年长的女孩子,打算把他停住,急忙跟着跑)

阿米得 :  快闪开! 你这两个小叫花子。

(骑马的男人手执鞭子要打下来。
那个瞬间,阿拉丁飞出,用手臂紧紧地停住了鞭子。
阿拉丁不由得大声喊叫)

阿拉丁 :  如果你像你一样有钱,你就会多注意一点礼貌!

阿米得 :  我必须要教你些礼貌。

(说完,男人踢了阿拉丁一脚,把他踢入路旁的沟中。
阿拉丁满身是泥水。啊布也成了小泥鬼。阿拉丁窝火咬牙,对着他后背骂道)

阿拉丁 :  阿布,你有没有看过,一匹马有两个屁股还真是稀奇!

(听到骂声,那个男人怒气冲冲地盯视阿拉丁)

阿米得 :  哈! 你这一文不名的老鼠。
               你天生就是个贼,死了还是个贼。只有跳蚤会给你去送葬。

(阿拉丁发怒追赶了。但男人进入了皇宫的门。皇宫的门在阿拉丁眼前关上了。
阿拉丁呆呆地站在那里)

阿拉丁 :  我才不是一文不名。我身上也没有跳蚤。

(阿拉丁叹了口气,对阿布说道)

阿拉丁 :  走吧,阿布,我们回家。

(阿拉丁回到他的家,那是废弃已久的房屋顶层的一个角落,
地上铺了块旧毯子,一块破布帘用来遮挡风雨。从这里可以很清楚地看到对面金碧辉煌的王宫)

阿拉丁 :  流氓、小偷、全不理会。噢,他们都不了解。
               我是贫穷男孩,但也有心目中美丽幻梦世界。
               总有一天,阿布,世界会变的。我们会很有钱,住在皇宫里。也不会再有任何麻烦!


----------------------------------------------------

【注 釈】

【卫兵】wèi bīng 衛兵(国王を警護する近衛兵)  (Royal Guards)
【阿拉丁】ā lā dīng アラジン (Aladdin)

【未免】 wèi miǎn  (= too  不能不说是)
〔副詞〕 いささか … と言わざるをえない.
<用例> 你这么说未免太绝对了。
(その言い方はちょっと決めつけすぎだ)

【晾衣绳】 liàng yī shéng  (= clothesline)
物干し用ロープ。
<用例> 把晾衣绳系在树上。(洗濯物用ロープを樹の間に張る)
  fasten a clothesline between two trees.

【阿布】ā bù アブー(アラジンの相棒の猿) (Abu) 
【阿米得】ā mǐ dé アクメット(アグラバの隣国の王子) (Achmed)

-----------------------------------------------------------

【口語訳】

(場面は一転して、ここは太陽輝く真昼のアグラバの街。
大刀を振りかざした衛兵たちがひとりの若者を追っている。
衛兵たちは、皆恐ろしげなヒゲ面の大男だ)

衛     兵:   待て!泥棒!きさまのアタマをたたき落としてやる!ドブネズミめ!
アラジン:   こんなパンひときれ盗っただけで? 

(パンを持って屋上の一角に追い詰められた若者は、一匹のサルと一緒だった)

衛     兵:   あそこだ!そう簡単には逃げられんぞ!
アラジン:   これが簡単に見えるのかい?
衛     兵:   お前らふたりはあっちだ!お前はオレについて来い!ヤツをひきずりだしてやる!

(続いて若者は、まるでサルのように身軽に洗濯物干しのロープを伝って逃げながら、
顔なじみのおばさんたちに声をかける)

アラジン:  おはよう、おばさんたち。
おばさん:  朝っぱらからヤバそうじゃない、アラジン?
アラジン:  ヤバいだって? そう、捕まればね、ヤバいかも。

(アラジンと呼ばれたこの若者は、このあたりでは誰知らぬ者のない人気者だ。
ふさふさした髪に愛嬌のある目元、快活な表情が生き生きとしている。

赤いトルコ帽を被り、身につけているのはアラブのふくろズボンと赤いベルト。
はだけた胸は小気味よく引きしまって、見るからに元気そうな若者である。

アラジンの無二の親友はアブー。
大きな目とクルッと巻いたシッポ、やはりトルコ帽を被った子ザルだ。
さて、追いかけられているアラジン、衛兵はすぐそこまで迫ってきた)

衛     兵:    つかまえたぞ、こいつめ!
アラジン:   あらら、こりゃヤバいかも。
衛     兵:    こんどこそは ・・・ うわわっ、何をする。

(今にもつかまりそうになったアラジン。
その瞬間、子ザルのアブーが衛兵の頭に飛びついてターバンをぐいっとずり下ろす)

アラジン:   うまいぞ、アブー、助かったよ。

(目が見えなくなった衛兵はあわてふためく。そのすきにアラジンは逃げ出した)

アラジン:   アブー、さあ逃げるぞ、早く!

(アラジンもアブーも走る、走る。不意打ちを食らった衛兵も負けずに追って来た)

人はパンのみにて生きるにあらず    そう、パンだけでは生きられない  
そんなに あくせくすることはないさ     もっと気楽にいこうじゃないか

もちろん、貧しいのはよい事じゃない    すでに一物もないオレのように
でも、彼らは少しもわかっちゃいない    

ごろつき、チンピラ、泥棒、無頼漢    彼らは三度の食事のためだけに生きる

(途中で衛兵が樽をぶった切り、塩漬けの魚がドバッとあふれ出る。
アラジンは樽の上を飛び越え、物見やぐらに飛び移る)

衛     兵:   正義と法がお前に天誅を下してやるぜ!

正義と法が存在しているかどうかなんて    お前でさえ知ってるよな、アブー

(やぐらを壊し始める衛兵たち。アラジンは続いてどこかの家の窓の中へ飛び込んだ。
そこはなんの商売か、華やかな衣装のクネクネした女性たちが大勢いるところ。

女性たちは歓迎ムード、テーブルの上には豪華なフルーツがいっばい。
アブーがさっそく口いっぱいにフルーツをほおばる)

アラジンって    貧しいけれど、けっこう悪賢い    まじめな仕事に就かないで    毎日あちこち甘い汁を吸う

盗みたくて、盗んだワケじゃない  パンだけが人生じゃないけれど    やはり生きるためにはしかたがない
それでも何がしかの希望はある  運なんて順番にめぐってくるものさ

(衛兵たちは執拗に追って来た)

衛     兵:   ヤツはそこにいるぞ! 

もちろん、貧しいのはよい事じゃない  すでに一物もないオレのように
チャンスはいつか、きっとめぐって来るものさ  ごろつき、チンピラ、泥棒、無頼漢
みんなもっと気楽にいこうじゃないか

(市場は、いろんな連中がいろんなことをして暮らしを立てている場所。
パフォーマンスをする者もいれば、瞑想中の行者もいる。ヒツジ飼いも通る。

アラジンは、ヒツジの群れの上を飛び越え、衛兵をからかいながら逃げていく。
どこかの家の前にいた太ったおばさんは、アラジンを突然抱き上げる)

おばさん:  ちょいと、お兄さん、あたしとお茶でもどう?

盗みたくて、盗んだワケじゃない  生きるためにはしかたがないのさ

(アブーは大道芸人から剣を奪い取って衛兵たちの前でに振り回す)

衛     兵:   早く追いかけろ! 
衛     兵:   ヤツは手に刀を持ってるぞ!
衛     兵:   恐れるな! オレたちも持ってるじゃないか。

パンだけが人生じゃない  そう、パンだけでは生きられない
あくせく生きるのはやめようじゃないか  みんなもっと気楽にいこうぜ

見ろよ、これがオレの生き方だ  ここでお目にかけるは、ちょっとした曲芸だよ
みんな、御機嫌よう、また会おうぜ、アバヨ!

(市場はもうひっくり返すような大騒ぎ。でも、からかうのもそこまでと、
アラジンはどこかの家の絨毯をパラシュート代わりに、窓から下へと飛び下りる。
こうして、アラジンとアブーは、衛兵たちから無事逃げおおせることができた)


(アラジンとアブーは、高い塀の下へやってきた。 彼らは坐って、パンを分け合う)

アラジン:   さてと、ごちそうを頂こうか。 さあ、半分ずつだ。

(アラジンがパンを食べようとしたとき、彼の目に痩せこけた男の子と女の子の姿が映った。
彼らはアラジンのパンをじっと見つめていた。

アラジンは思った。 この二人の子供はきっと何日も食べていないのだ。
アラジンはとても空腹だったが、手の中のパンを彼らに差し出した)

アラジン:   ほら、あげるよ、持って行きな。

(アブーもしぶしぶながら、食べかけたパンを子供たちに差し出した。
その女の子はアブーの頭をなでてほほえんだ。 アブーも、なんだかうれしくなって、同じく笑って見せた。

この時、大通りはにぎやかになっていた。 ひとりの男が白馬に乗って、大通りを闊歩している。
男の服はとてもきれいで、たくさんの真珠や宝石がちりばめてあった。
街の人々は道の両側に立って、この男を迎えている)

街の人: 見ろよ、ありゃきっと宮殿に行くんだぞ。
街の人: そうだ、また王女さまのお見合いにちがいない。

(男はふんぞりかえって街の中を通っていく。
するとそこへ、キャッキャッと子供がひとり、路地から飛び出して来た。
あわてて年上の女の子が止めようと追って来る)

アクメット: どけ! 邪魔だ! この汚い悪ガキども!

(馬に乗った男は、手にしたムチを振り下ろした。
その瞬間、飛び出したアラジンがムチをしっかと腕で受け止める。
アラジンは思わず大声で叫ぶ)

アラジン:   よせ! 金持ちならもっと礼儀をわきまえろ!

アクメット: ならお前にも礼儀というものを教えてやろう。

(男はそう言うと、アラジンを道端のドブの中へ蹴り落とした。
全身泥水にまみれてしまったアラジン。 はずみで、アブーも泥んこに。
アラジンは悔しさに歯ぎしりして、その男の背中に向けてののしる)

アラジン:   見ろよ、アブー。 馬のケツが馬のケツに乗ってどこへいくんだろな!

(それを耳にした男は、激怒してアラジンを睨みつける)

アクメット: ふん! この役立たずのトブネズミめ! 
        お前はトブで生まれたように、トブの中で死ぬがよい。
        悲しむのはお前にたかっているノミだけだ。

(アラジンは目を怒らせて追いかけたが、男は宮殿の門に入り、扉はアラジンの目の前で閉ざされてしまった。
ぼうぜんと立ち尽くすアラジン)

アラジン:   オレは役立たずじゃない! それにノミなんかいないぞ!

(アラジンはため息をつきながら、アブーに言う)

アラジン:   さあ、アブー、家に帰ろう。

(アラジンは自分の住みかへ戻った。 それは一軒の空き家の屋根裏の片隅だった。
床には古びた絨毯が一枚敷かれてある。 さらに一枚のぼろ切れが雨除けのカーテン代わりになっていた。
ここから、すぐ目の前にある極彩色に輝く宮殿の光景を見ることができた)

アラジン:   役立たずとか、泥棒とか、彼らは何にもわかっちゃいないんだ。
        オレは確かに貧しいけれど、心の中には美しい夢の世界を抱いているんだ。

                 なあアブー、いつかきっと世界が一変する日がやって来るにちがいないさ。
                 そう、オレたちはいつまでも、このままじゃない。 金持ちになって、宮殿に住み、そして幸せに暮らすんだ!