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野獣の存在を知ったガストンは、村人達を煽動して、城に夜襲をかける。
ガストンとの戦いに勝利した野獣だが、自分も深手を負ってしまう。

息絶えようとする野獣に、ベルは愛していると告げる。
すると呪いが解け、野獣は王子の姿に、召使い達も人間に戻った。

輝きを取り戻した城で踊る二人を、召使い達は温かく見守るのだった。



(1) (2) (3) (4) (5) (6)  (7) (8) 

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【第三課 第八節】

(在积雪的森林里,贝儿终于找到了父亲。他趴倒在雪地里,贝儿赶快扶起他,把他带回了家)

来富:他们回来了!
莫维斯:贝儿
贝儿:没事了,爸爸,我回来了。
莫维斯:我以为再也看不见你了。

贝儿:我好想你啊。
莫维斯:那野兽,你怎么逃回来的?
贝儿:我不是逃走的,爸爸。他让我走的。
莫维斯:那只可怕的野兽?

贝儿:他现在不一样了,爸爸,他改变好多哦。
阿齐:嗨! 
贝儿:哈哈,一个偷渡客啊。

(阿齐偷偷躲在贝儿的口袋里一起跑出了城堡)

莫维斯:小家伙,真没想到啊,还能再见你。
阿齐:贝儿,你为什么要走? 你不喜欢我们了吗?
贝儿:哦,阿齐,我当然喜欢,可是因为…。

(就在这时,一阵急促的敲门声响起)

贝儿:请问有事吗?
达克:我是来接你父亲的。
贝儿:我父亲?
达克:小姐,你别担心,我们会好好照顾他的。

(只见高举火把的村民们,把贝儿家周围团团围住。旁边停着一辆疯人院的马车)

贝儿:我父亲不是疯子。
来富:他像疯子一样胡说八道,我们都听到了,对不对?
村民们:对!
莫维斯:贝儿…。

贝儿:不,我不准你们…。
来富:莫维斯,老头子,你再说一遍,那个野兽有多大啊,哈哈哈
莫维斯:它,它,它很大。大概有八尺,不不,超过十尺吧。
来富:哈哈哈哈,他不疯,那谁才是疯子啊?

莫维斯:是真的,真的。
来富:把他带走。
莫维斯:放开我。
贝儿:不,你们不能这么做。

加斯顿:可怜的贝儿啊,你爸爸怎么会是个疯子啊。
贝儿:你知道他没有疯的,对不对?
加斯顿:恩,我倒是可以想想办法,帮你澄清这个误会,只要…
贝儿:只要什么?

加斯顿:只要你肯嫁给我。
贝儿:什么?
加斯顿:一个字,贝儿,只要你肯说那一个字。
贝儿:休想。

加斯顿:随你便了。
莫维斯:放开我。

(贝儿拿出魔镜,将它朝向村民们高高举起)

贝儿:我可以证明我父亲不是疯子,(对魔镜)现出野兽来!

(镜面上现出野兽的影像。村民们震惊不已)

村民们:他会伤人吗?
贝儿:不会的,他从来没有伤过人,我知道他的样子长得很可怕,但是,他很仁慈又温柔,他是我的朋友。

加斯顿:如果我没猜错,你看起来跟那个怪物,好像很有感情啊。
贝儿:他不是怪物,加斯顿,你才是。

加斯顿:我看这个女孩跟她爸爸一样疯了,(抢过镜子)那个怪物会在晚上出现,他会偷走你们的孩子!
贝儿:不会!

加斯顿:除非我们杀了他,否则永远都不会安全,我建议我们杀了他!

(加斯顿见贝儿看野兽的神情充满感情而心生忌妒,便煽惑村民们对野兽的恐惧,集结小镇的人前往消灭野兽)

村民们:杀了他!

(唱)野兽不能让他活,晚上他会来害人。要是让他吃掉孩子。不如马上除掉他。
他在小城出现就会扰乱我们的生活。是我们该行动的时候,请大家跟我来!

过沼泽,穿森林,走过黑暗,走过阴影,一个恶梦,但他却令我兴奋,
祈求天,指引我,过了吊桥就是城堡,有个怪物一定要把他除掉,

是野兽,他可恶,危害人类,他残暴,他凶猛,没人性,他怒吼,他疯狂,
但我们一定要杀掉他,要他死,杀野兽!

贝儿:不,我不准你们伤害他。
加斯顿:假如你不跟我们一起就是反对我们。把那个老头带来,我们也不会让你去通知那个野兽。

(加斯顿把贝儿及莫维斯锁在地下室)

贝儿:放我们出去。
加斯顿:现在要出发去抓那个野兽,谁愿意跟我一起去?

村民们:(唱)燃火把,快上马,带好武器勇敢向前行,我们让加斯顿来做领导,
过沼泽,穿森林,走过黑暗阴影,有个怪物在那城堡,会伤害人类,

是野兽他像山一样高大,不休息直到他倒下去,去城堡要趁早刀在手,
箭拿好,我们要让城堡倒!我们要攻下城堡,带回他的头!

贝儿:我一定要去告诉野兽,都是我惹得祸,爸爸,我们该怎么办?
莫维斯:贝儿…我们要赶紧想办法。
阿齐:啊!

(这时,阿齐发现了留在空地上的自动砍柴机)

村民们:(唱)我们恨那野兽,他会叫人心惊胆颤,而这怪物却又非常的神秘,
拿起枪,拿起刀,拯救妇女、小孩,恢复我们小城的可爱,杀死野兽!


(城堡里)
葛士华:我们根本就不应该大抱希望的。
卢米亚:也许她从来没有出现过比较好。
茶煲太太:可能吗? 是她吗?
卢米亚:哎呀,我的天啊,有人侵入。

茶煲太太:他们有魔镜。
葛士华:快去通知主人,要准备迎战了,哎,有谁跟我来啊?

(加斯顿率领五十个村民穿过森林去攻打野兽的城堡,意在杀死野兽)

加斯顿:你们可以拿任何你们想要的东西,但记住,野兽是我的。

村民们:(唱)高举旗,大声唱,我们五十个人,强壮有力一定会成功。杀死野兽!

仆人们:(唱)准备好,先升火,我们不怕任何困难危险,坚持到底跟他们作战!

茶煲太太:主人陛下。
野兽:不要烦我。
茶煲太太:但是有人攻打城堡啊!
村民们:杀野兽,杀野兽!

卢米亚:这样是不行的!
扫把人:卢米亚,我们快想办法啊!
卢米亚:等一等,有了!

(看到入侵者的仆人们设计埋伏,在城堡里打了一场防御战)

茶煲太太:我们怎么办? 主人?
野兽:让他们来吧,我无所谓了。

(野兽正因贝儿的离开而心灰意冷,他静静地坐在西厢房里发呆)

村民们:杀野兽,杀野兽!

(村民们冲进了城堡里面,小心翼翼地向前走)

卢米亚:攻击!

(仆人们利用自身是物品的优势吓跑了村民们。城堡里乱成一团)

阿齐:好了,出发了!

(阿齐发动砍柴机,一个劲儿地冲向地下室)

莫维斯:那是什么? 贝儿,小心!

(砍柴机破坏了地下室的门墙,救出了贝尔和父亲。只见小杯子把手吊在砍柴机发条上)

阿齐:这是什么啊?

(贝儿把阿齐从砍柴机里拉出来。然后,他们跳上马背,前往城堡奔去)


茶煲太太:当心啦!你们这个坏蛋,倒!

(茶煲太太将滚烫的茶从她的壶口倒出)

葛士华:不准你们再来了!

(此时,加斯顿已找到野兽并趁其不注意,瞄准野兽射出箭,箭射中了野兽的肩上,他因剧痛而扭曲着身体)

加斯顿:起来!站起来!怎么了你,野兽? 哈哈哈哈,是不是太温柔,太仁慈了?

贝儿:不!!
野兽:贝儿!

(贝儿到达城堡时,看见城堡的屋顶上,野兽正和加斯顿打在一起)

加斯顿:带种的出来啊!你爱上她了吗?野兽?你有没有仔细想过啊,
凭你那付德性,她会看上你吗?野兽,你不要再打了,贝儿是我的!

贝儿:不要!加斯顿!不要!费力,我们走!

(贝儿踢破城堡大门,爬上了屋顶上。野兽听到贝儿的声音,
心理顿时有了战斗的勇气,猛抓加斯顿的脖子,把他悬在空中)

加斯顿:不要松手,不要伤害我,求求你!任何事情我都会答应你,不要松手啊。
野兽:你滚吧!

贝儿:野兽!
野兽:贝儿,你回来了。

(加斯顿拼命地向野兽求饶,野兽心一软,打算饶恕他。谁知,卑鄙的加斯顿趁着野兽不注意,
又将暗藏的匕首刺向了野兽的要害。野兽愤怒地大吼一声,这可把加斯顿吓破了胆。
他连忙后退几步,竟一失足从高高的屋顶上掉了下去)

野兽:贝儿,你,你终于回来了…。

(身受重伤的野兽也摔倒在地,奄奄一息。他用微弱的声音说)

贝儿:是的,我回来了,我不能让他们…这都是我的错,如果我能早点赶回来。
野兽:也许,这是对的。这样子更好。

贝儿:不要这样说,你不会有事的,我们又在一起了,什么都会好的,对吗?
野兽:至,至少,我还能看你最后一眼。

(野兽无力自己生命的逝去,伤心的贝儿趴在野兽身上)

贝儿:不,不,不要…不要丢下我,——我爱你。


(就在这时,玫瑰花掉下了最后一片花瓣。突然,野兽的躯体漂浮到了半空中,被奇异的光环所笼罩。
他的身体不停地扭曲、旋转,一点儿一点儿开始变形。一眨眼,野兽竟变成了一位英俊的王子!
王子站起来,欣喜地看着自己的双手和双脚,高兴地对贝儿说)

王子:贝儿,是我…

贝儿:真的是你…



(咒语解开了。城堡恢复了往日的辉煌。卢米亚,葛士华,茶煲太太和阿齐…所有仆人都恢复了人形)

王子:卢米亚,葛士华,茶煲太太,看看我们!

(王子高兴地对仆人们说道。接着,他拥抱了每一位仆人)

阿齐:妈妈!
茶煲太太:我的宝贝。
王子:真是奇迹!
卢米亚:完美。

葛士华:卢米亚,好兄弟!过去的是真是一场恶梦。
卢米亚:当然,我就说过她会解开咒语的。
葛士华:对不起,好兄弟,我想,应该是我告诉你的吧?

卢米亚:不对喔,是我告诉你的。
葛士华:是我告诉你的!你这个人,真爱夸张!白痴,死蜡烛!
卢米亚:告诉你,你才是笨蛋,自大,神经病、可恶。


阿齐:妈妈,他们会快乐的生活在一起吗?
茶煲太太:当然啦,亲爱的,当然啦。

阿齐:我还要睡在碗橱里呀?

(仆人们都快活地大笑起来)



在最后一片玫瑰花凋零的时候,野兽得到了一个爱他的人,他最真诚的内心,也解救了所有善良的人。
在舞厅里,王子和贝儿快乐地跳着华尔兹。

仆人们看着他们的主人,莫维斯看着自己的女儿,她最终找到了最理想的爱人。
王子和贝儿紧盯着彼此,眼神中露出了纯纯的爱意。


美丽幻想的故事就这样结束了。
如同所有童话的结局一样,在仆人们和莫维斯的祝福中,王子和贝儿幸福快乐地生活在了一起。


美妙的时光,就从现在起,人生过程中,总会有奇迹,改变了一切,
有苦有甜,值得再回味,轻声漫舞中,爱苗在滋长,让所有祝福,围绕你们俩,美女与野兽…





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【注 釈】

【我倒是可以】(=我也许可以)  何とかしてやってもいい。(I might be able to)
「倒是」は、婉曲を表す語気副詞。
<用例> 如果人手不够,我倒是可以帮忙。(人手が足りないのなら、手伝ってやってもいい)

【带种的】dài zhǒng de(=有骨气的人)  度胸があるなら。
<用例> 带种的跟我上。(度胸があるやつは俺について来い)

【凭你那付德性】píng nǐ nà fù dé xìng(=凭你那付丑样)  お前のそのツラでは。
<用例> 瞧你这付德性,一点道歉的诚意都没有!(何様のつもりだ、詫びのひとつも言えんのか)


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【口語訳】

(雪の残る森の中で、モーリスはうつぶせに倒れていた。
ベルは、すぐさま父親を助け起こし、家に連れ戻った)

ライフ:戻って来たな!

モーリス:ベル。
ベル:大丈夫よ、パパ。私、帰ったのよ。

モーリス:もう会えないと思った。
ベル:会いたかったわ。

モーリス:どうやって逃げた?
ベル:いいえ、彼が行けと言ったのよ。

モーリス:あの野獣が?
ベル:彼は優しくなったの、前と違うわ。

チップ:やあ!
ベル:まあ、びっくりしたわ!

(チップは、城からベルのポケットにこっそり隠れてやって来たのだった)

モーリス:やあ坊や、また会えたな。
チップ:ベル、なぜお城を出たの? みんなが嫌いになったの?

ベル:もちろん好きよ、チップ、でも…。

(ひとしきりドアを叩く音が聞こえた)

ベル:何か?
ダルク:父上をお迎えに上がりました。

ベル:父を?
ダルク:心配ご無用、病院で手厚く面倒を見ますから。

(よく見ると、家の周りは松明を持った村人たちが取り囲んでいた。横には精神病院の馬車が停まっている)

ベル:父は狂人じゃありません!
ライフ:どう見ても普通じゃないだろ。でたらめばかり言って。

村人達:そうだ!
モーリス:ベル…。

ベル:嫌よ、おことわりします。
ライフ:おい、モーリス、野獣はどんなだった?

モーリス:凶暴で、大きさが二メートル半、いや三メートル以上だ。
ライフ:ワハハ、こりゃ完全にいかれてるよ。

モーリス:でも本当なんだ。
ライフ:さっさと連れていけ。

モーリス:放してくれ。
ベル:やめて! ひどいわ。

ガストン:可哀相に、父親が気の毒だ。
ベル:パパは絶対まともよ、そうでしょう?

ガストン:何とかしてやりたいが、ただ…
ベル:ただ何よ?

ガストン:俺と結婚すればだ。
ベル:何ですって?

ガストン:一言イエスと言えばいい。
ベル:絶対嫌よ。

ガストン:じゃあ勝手にしろ。
モーリス:放してくれ。

(ベルは魔法の鏡を取り出し、村人たちの前で高く掲げた)

ベル:父はまともよ、今見せるわ。(鏡に向かって)野獣を見せて!

(その瞬間、鏡に野獣の姿が映し出された。村人たちは驚いて叫び声を上げる)

村人達:野獣は危険なのか?
ベル:害は加えないわ。外見は恐ろしいけど、優しくて親切よ。私の友達だわ。

ガストン:驚いたな。邪悪な怪物と友達だなんて。
ベル:怪物は彼ではなくて、ガストン、あなたよ。

ガストン:父親ばかりか、ベルもいかれてるな。
(鏡を奪い取る)野獣は町の子供をさらって行くぞ。夜になるとやってくる!

ベル:嘘よ!
ガストン:野獣を倒すまで、我々は安心できない。いざ、皆で野獣退治に行こうではないか!

(嫉妬に駆られたガストンは、野獣が恐ろしい存在であると村人たちに吹聴する。
そして野獣を殺すべく城へ夜襲をかけることを提案する)

村人達:野獣を殺せ!

(歌う)生かしておけない、放っておけば、夜の夜中に、現れて、村をうろつき、破壊する、
大切な、子供らが、餌食にされる。さあみんな、勇気を出して、出かけよう、野獣退治に。
さあみんな、足並みそろえて、ガストンの、後に従い、出発だ!

沼を越え、森を過ぎ、悪夢のような、闇と影、我々は、恐ろしいほど、勇み立つ、
祈りを口に、神の加護、橋を越えれば、すぐそこに、その城が、見えて来る。

その城に、潜む主、荒れ狂う、その怒号、牙は鋭く、カミソリのよう、獲物をえぐる、尖る爪、
残虐の、限りを尽くす、殺人鬼、何としてでも、打ち倒すのだ、怪物を。


ベル:やめて、そんなことはさせない!
ガストン:逆らう者は俺たちの敵だ! モーリスを連れて来い。

(ガストンは、野獣への密告を防ぐため、ベルとモーリスを地下室へ閉じ込めてしまう)

ベル:出して!
ガストン:野獣を恐れぬ者は、俺に続け!

村人達:(歌う)燃えるたいまつ、高々と、馬をひき、武器を取り、ガストンの、後に従い、出発だ!
沼を越え、文目も分かぬ、森を過ぎ、迫るはあの城、倒すは野獣。

魔性の怪物、山のよう、剣かざし、弓をひき、退治するまで、一歩も引かぬ。
戦いに、勝利して、持ち帰るのだ、野獣の首を!

ベル:パパ、どうしよう? 何とかして、彼に知らせなければ。
モーリス:待て、落ち着いて方法を考えよう。

チップ:あっ!

(この時、チップは、空き地に放置されている自動薪割り機を発見した)

村人達:(歌う)剣を取れ、銃を取れ、倒すのだ、誰もが恐れ、得体の知れぬ、あの怪物を、
守るのだ、子供と家族、守るのだ、我らが町を!

(一方、城では)

コグスワース:なまじ期待を持ったのがいけなかったのだ。
ルミエール:むしろ彼女が、城へ来なければよかったのかも。

ポット夫人:あら、もしや彼女かも?
ルミエール:なんてことだ、侵入者だ。

ポット夫人:魔法の鏡を持ってるわ。
コグスワース:早くご主人様に報告を。お望みなら迎え撃つ用意を。

(ガストンは五十人の村人たちを引き連れ、森を抜け、城へ迫りつつあった)

ガストン:欲しいものは何でも持って行け。だがいいか。野獣は俺がやるぞ。

村人達:(歌う)旗を掲げろ、高々と、いざ歌え、高らかに、多勢を武器に、意気高く、
倒すのだ、あの怪物を、勝利の神は、我らの上に!

召使い達:(歌う)準備よし、火を起こせ、とことんやるぞ、我々は、どんな危険も、恐れない!

ポット夫人:ご主人様、緊急のお話が。

野獣:邪魔しないでくれ。
ポット夫人:でもお城が、攻撃されます!

村人達:野獣を殺せ、野獣を殺せ!
ルミエール:これはやばいぞ!

フェザーダスター:ねえルミエール、何とかしないと!
ルミエール:待て、手はあるぞ!

(召使いたちは、城の中で待ち伏せして、敵を迎え撃つ応戦体勢を整えた)

ポット夫人:どうしましょう、ご主人様?
野獣:かまわん、放っておけ。

(野獣はベルを失った絶望に塞ぎ込み、自暴自棄になっていた)

村人達:野獣を殺せ、野獣を殺せ!

(村人たちが城の中に突入した。慎重に城の内部へと歩を進める)

ルミエール:今だ、攻撃開始!

(家具や調度品になりすましていた召使いたちが、一斉に村人たちに襲い掛かる。
城の中は、上を下への混戦状態となった)

チップ:さあ、行くぞ!

(チップは薪割り機を発進させ、地下室の扉めがけて突進する)

モーリス:ありゃ何だ? 危ない!

(薪割り機がぶつかった衝撃で地下室の扉の壁が破壊され、ベルとモーリスは脱出することができた。
見るとチップは薪割り機のぜんまいにぶら下がっている)

チップ:何だいこれは?

(ベルはチップを薪割り機から引っ張り出すと、皆でフィリップの背に飛び乗り、野獣の城へと向かった)

ポット夫人:ここだよ悪党!それ行け!

(ポット夫人が逃げまどう村人たちに熱いお茶を浴びせる)

コグスワース:思い知ったか!二度と来るな!


(騒ぎの中、一人野獣の居場所を突き止めたガストンは、背後から矢を放って奇襲をかける。
矢は野獣の肩に命中した。激痛で野獣の体が反り返る)

ガストン:ハッハッハ、立てよ。どうした野獣! 優しくなり過ぎて戦う勇気もないか?

ベル:やめて!!
野獣:ベル!

(ベルが城に到着した時、野獣とガストンは、城の屋根の上で戦っていた)

ガストン:どうした野獣!かかって来いよ。 ベルに恋をしたのか? 
その姿で図々しいぞ。ベルは俺のものだ。覚悟しろ!

ベル:やめて!ガストン!だめよ! 行くのよ、フィリップ!

(ベルは城の扉を蹴破り、屋根まで駆け上がる。
ベルの声に百人力を得た野獣は、ガストンの首をわしづかみにすると、たちまち宙づりにしてしまう)

ガストン:やめてくれ、放すな、お願いだ、なんでもする!
野獣:失せろ!

ベル:あなた!
野獣:ベル、戻ってくれたんだね。

(命乞いをするガストンの姿を見て、野獣は命を奪うことは思いとどまった。
だがその直後、ガストンは、背後から短剣を野獣の脇腹に突き立てた。

激怒した野獣は、大きく咆哮を上げる。
ひるんで後退したガストンは、バランスを崩し、そのまま屋根から落下して果てた)


野獣:ベル、よく戻ってくれた…。

(重傷を負った野獣は、そのまま倒れ込んだ。ほとんど虫の息で、声を振り絞るように言う)

ベル:もちろんよ、当然ですもの。でも…ごめんなさい、もっと早く戻って来られたら。
野獣:いや、いいんだ…これで楽になれる。

ベル:そんな言い方やめて。きっと助かるわ。私がついているから。
野獣:よかった…ひと目会えただけでも、よかった…

(野獣は、ついに力尽きて目を閉じた。ベルが野獣の胸に泣き崩れる)

ベル:いやよ、お願い、私をひとりにしないで。愛して…いるわ…



(その時、バラの最後の花弁が落ちて行った。
すると突然、野獣の体が、徐々に浮き上がり、空中を漂い始める。

続いて不思議な光芒が束となって、高く浮き上がる野獣の体を貫通し始めた。
野獣の体は少しずつ変形し、手と足は人間の手足へと変わる。

やがて光が消え失せ、そこに現れたのは、何とひとりの凛々しい王子の姿だった。
王子は立ち上がり、自分の両手両足を見つめると、ベルに向きなおって言う)

王子:ベル、私だ…

ベル:あなた…なのね…


(呪いはついに解けた。城は昔日の輝く姿に、ルミエール、コグスワース、ポット夫人、
そしてチップ…すべての召使いたちは、元通りの人間の姿に戻った)


王子:ルミエール、コグスワース、ポット夫人、なんて素晴らしい!

(王子は、嬉々として召使いたちに呼びかけ、一人一人と熱い抱擁を交わしていく)

チップ:ママ!
ポット夫人:まあ、坊や。

王子:まさに奇跡だ!
ルミエール:まさに愛こそすべてだ。

コグスワース:我が友、ルミエールよ、もう過去は水に流そうじゃないか。
ルミエール:もちろんさ、私の予言通り、ベルが呪いを解いたのだからね。

コグスワース:いや、違うね、私が予言したんだ。
ルミエール:冗談じゃない、私が言ったのだ。

コグスワース:何を言うか、このろうそく野郎が!
ルミエール:やるか? このデブの時計のお化けめ!


チップ:ママ、二人はこれから、ずっと一緒なの?
ポット夫人:もちろんですとも、坊や。

チップ:ボクはこれからも、ずっと戸棚で寝るの?

(召使いたちの明るい笑い声が城の中にこだました)



最後のバラの花びらが落ちる寸前、野獣は一人の女性の愛を勝ち得た。
そして彼の愛は、城の忠実な召使いたちをも救ったのである。

城のホールでは、王子とベルが軽やかにワルツを踊っている。

召使いたちが晴れて王子の姿に戻った主人を、そしてモーリスが最愛の伴侶を見つけた娘を見守っている。
王子とベル、二人が互いに見交わす目には、真実の愛が溢れていた。


美しく不思議な物語は、こうして終わりを迎えた。

「むかし、むかし」ではじまる、すべての物語の結末のように、召使いたちと父モーリスの祝福の中、
王子とベルは、めでたく結ばれ、末永く幸せに暮らすのだった。


めぐり逢い、惹かれあう、その奇跡、いつの世も、変わらない
喜びも悲しみも、振り向けば、道のり、共に歩み、分かち合い、愛を育む、美女と野獣、二人の心に…












ディズニー長篇アニメーション 「美女と野獣」 - 完 -





<中文剧名> 「美女与野兽」

<英文剧名> 「Beauty and the Beast」