タイムカプセル (56) 平成22年 (2010年) タイム・カプセル ももいろクローバーZ
9月7日午前、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突、海上保安庁は船長を公務執行妨害の疑いで逮捕した。
検察庁は中国人船長を処分保留のまま釈放したが、中国メディアは「中国の漁船が日本の巡視船にぶつけられた」
という見出しで大きく報じた。
(映画)第83回アカデミー「英国王のスピーチ」
「アバター」「アリス・イン・ワンダーランド」「トイ・ストーリー3」
東宝「告白」(松たか子)
(音楽)第52回日本レコード大賞 「I Wish For You」EXILE。
「Beginner」「ヘビーローテーション」「ポニーテールとシュシュ」AKB48「Troublemaker」「Monster」嵐「ありがとう」いきものがかり「また君に恋してる」坂本冬美
(テレビ)龍馬伝(NHK 福山雅治)ゲゲゲの女房(NHK 松下奈緒、向井理、大杉漣、古手川祐子)セカンドバージン(NHK 鈴木京香、長谷川博己、深田恭子)そうだったのか!池上彰の学べるニュース(テレ朝 池上彰)相棒9(テレ朝 水谷豊)霧の旗(日テレ 市川海老蔵、津川雅彦、相武紗季)ホタルノヒカリ2(日テレ 綾瀬はるか)月の恋人~Moon Lovers~(フジ 木村拓哉、篠原涼子)
TBS「うぬぼれ刑事」(長瀬智也、西田敏行)TBS「SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」(戸田恵梨香、加瀬亮)新参者(TBS 阿部寛、黒木メイサ)TBS「獣医ドリトル」(小栗旬、井上真央、成宮寛貴)フリーター、家を買う(フジ 二宮和也、香里奈、浅野温子)コード・ブルー -ドクターヘリ救急救命2-(フジ 山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香)
臨場(テレ朝 内野聖陽、松下由樹)警視庁 失踪人捜査課(テレ朝 沢村一樹、森カンナ)日テレ「Mother」(松雪泰子、芦田愛菜)曲げられない女(日テレ 菅野美穂、谷原章介)絶対零度~未解決事件特命捜査~(フジ 上戸彩、宮迫博)ストロベリーナイト(フジ 竹内結子、武田鉄矢)JOKER ジョーカー~許されざる捜査官(フジ 堺雅人、杏、錦戸亮)
同窓会~ラブ・アゲイン症候群(テレ朝 黒木瞳、高橋克典、斉藤由貴、三上博史)ナサケの女 ~国税局査察官~(テレ朝 米倉涼子、柳葉敏郎)怪物くん(日テレ 大野智、八嶋智人、上島竜兵)俺の妹がこんなに可愛いわけがない(Tokyo MX)
(流行語)「ゲゲゲの」「いい質問ですねぇ」(池上彰)「イクメン」「女子会」「〜なう」「2位じゃダメなんですか」(蓮舫)
(スポーツ)2/4 横綱・朝青龍が引退。2/12 バンクーバーオリンピック、浅田真央が銀メダル。6/11 FIFAワールドカップ(南アフリカ)日本代表がベスト16と健闘。9/23
シアトル・マリナーズのイチロー選手が10年連続200本安打達成。11/7 千葉ロッテ・マリーンズが日本シリーズ制覇、5年ぶりに日本一。
(社会)1/19 日本航空が経営破綻。1/21 トヨタ自動車が230万台のリコールを発表。2/27 チリでM8.8の地震、死者450人超。3/22
グーグルが中国での検索サービスを停止。3/23 日本経済新聞社が「電子版」を創刊。3/26 足利事件の菅家利和さん無罪確定。4/14 中国青海省でM7.1の地震、死者約2,700人。
5/1 上海万博開催。6/2 鳩山首相が退陣表明。6/8 菅直人新内閣発足。9/7 尖閣諸島中国漁船衝突事件。9/28 消費者金融大手の武富士が経営破綻。10/8
中国で服役中の民主活動家、劉暁波氏がノーベル平和賞授賞。
11/4 尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の映像が流出。11/7 自宅軟禁下にあったミャンマーの民主化運動指導者、アウン・サン・スー・チーが7年半ぶりに解放。12/4
東北新幹線が新青森駅まで延伸し全線開通。
(物故)谷啓、池部良、高峰秀子、藤田まこと、長谷川裕見子、シルヴィア、コロムビア・ライト
(その他)1/9 柏木由紀(18)、テレ東「マジすか学園」で女優デビュー。5/3 メロン記念日解散。5/5 ももいろクローバー「行くぜっ!怪盗少女」でデビュー。5/21 有村架純、ドラマ「ハガネの女」(TV朝日)でデビュー。6/26 大塚愛とRIP SLYMEのSUが結婚。
7/16 玉置浩二と青田典子が結婚。7/29 歌舞伎役者・市川海老蔵と小林麻央が結婚。8/11 KARA「ミスター」でデビュー。9/8 少女時代「GENIE」でデビュー。9/17 押尾学MDMA服用で懲役2年6か月の実刑判決。11/25 市川海老蔵が西麻布の飲食店で暴行を受け負傷。
「iPad」(ソフトバンク)。「スマートフォン」「facebook」「LED電球」「電子タバコ」「まねきねこダック」「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海)「1Q84」(村上春樹)「伝える力」(池上彰)「ウィキリークス」日本経済新聞「電子版」「食べるラー油」(桃屋)
ありがとう(いきものがかり ゲゲゲの女房 主題歌)
ゲゲゲの女房
29歳の飯田布美枝(松下奈緒)は、10歳年上の村井茂(向井理)と見合いをすることに。
彼は貸本漫画家でペンネームに水木しげるという名を持っていた。
戦地で爆撃にあい、片腕しかない茂だが、彼の人柄にふれ、縁談は即決。
5日後に式を挙げた布美枝は、島根から身の回りの物だけを持って東京へと嫁いでくる。
だが、彼女を待っていたのは底無しの貧乏生活だった…。
結婚した二人は、まず妖怪貧乏(貧乏神)に、次は妖怪いそがしにとりつかれてしまう。
ようやく極貧生活から抜け出すことができ、漫画もヒットして目が回るほどの忙しさに
なったのだが、それらをいちいち妖怪のせいにしている。
ご先祖様や妖怪など「見えないもの」が存在するという不思議な世界観が面白い。
ドラマの第一週目は、子供時代のヒロインが大家族の中で「見えないもの」の大事さを学ぶ。
見守るご先祖様、そして愛すべき妖怪たち。子供たちが祖母に昔話を聞かされる場面などに、
妖怪がいた「闇」も描かれていた。それは、あの世とつながっている怖い場所である一方、
つらい世間から自分を包み守ってくれる、温かい場所でもあったはずである。
亡くなった祖母(野際陽子)があの世から、引っ込み思案のヒロインを優しく見守るという
設定のナレーションがとてもいい。
脇を固めるベテラン陣がドラマの面白さを一層引き立てている。
茂の父で、能天気な趣味人を演じる風間杜夫、双方の母親役の古手川祐子、竹下景子の対比が面白い。
昭和の頑固おやじに扮した大杉漣の円熟した演技も光る。
セカンドバージン
中村るい(鈴木京香)は、出版業界でその名を知られる「新海社」の女性専務。
ベストセラーを出しまくり、24時間体制で仕事をしていると自負する編集者である。
ある集まりで彼女は、若く野心的な金融庁の官僚・鈴木行(長谷川博己)と出会う。
金融市場を改革したいという彼に興味を持ったるいは、彼の著書の出版を目的に彼に近づく。
るいにとって、その男はベストセラーを生み出す人材の一人に過ぎなかったのだ。
るいの予想どおり、行の出した本は大ヒットし、彼はマスコミにひっぱりだこになる。
だが、仕事上の関係でつき合いはじめた二人は、やがてお互いに惹かれ合っていく。
仕事オンリーに生きてきた女性と、若きエリート官僚の道ならぬ恋愛を描く。
子育てを終えたヒロインに訪れた久しぶりの恋。だが、その相手は、17歳も年下の妻帯者だった。
衰えていく自分の姿があり、でも女を降りたわけでもなく、恋愛への戸惑いと葛藤が描かれる。
そして、大人になる前に結婚してしまった彼は、ようやく運命の恋に巡り合い、決断をする。
恋愛は、ときに人を臆病にし、ときに大胆にする。
深田恭子が演じる万理江が夫の不倫を知り、ヒロインに嫌がらせをしていくシーンなど、
その憎悪に満ちた演技も話題を呼んだ。
霧の旗
大塚欽也(市川海老蔵)は、立て続けに冤罪事件で勝利している若き敏腕弁護士。
あるとき、予約もなしで現れた若い女に、兄の弁護をして欲しいと頼まれる。
彼女は、柳田桐子(相武紗季)といい、兄・正夫が無実の罪で逮捕されたという。
正夫は強盗殺人の犯人にされ、死刑になる可能性もあるらしい。
だが、時間的な余裕がない大塚は、桐子の依頼をすげなく断わる。
翌年、大塚は、無期懲役の判決を受けて控訴中の正夫が獄死したことを知る。
弁護士が弁護を断ったために、無実の兄は獄死したのだと思い込んだ桐子は、
大塚への復讐を決意するのだった。
1959年「婦人公論」に連載された松本清張の同名推理小説のドラマ化。
自分に落ち度が無いのに、人に逆恨みされてしまうというのは、世の不条理の
ひとつではないだろうか。
弁護を断ったために、一人の男が死んだ。だがそれは弁護士の責任ではない。
どんなに正義感に溢れた弁護士だって個人の生活がある。
多忙で疲れ切っているときに、アポ無しで来られたら断るのが普通だろう。
いわんや、そのことで恨まれ、報復まで受けたら、全くやりきれない。
無実の罪を着せられるのも、理不尽な報復を受けるのも、やはり社会の不条理だ。
作者は、そうした世の不条理を捉えて「うかうかしていると、どんな人だって
いつ有罪にされるかわからんぞ」と、作品の中で言いたかったに違いない。
龍馬伝
坂本龍馬(福山雅治)は、幕府だけでなく、討幕勢力からも、邪魔者として命を狙われていた。
幕末には「幕府を倒せ」という議論が盛んになっていた。
だがこの幕府を倒すにも「倒幕」と「討幕」の二つがある。
倒幕は「話合いによって幕府を解体する」という考えだ。
一方、討幕は「武力によって幕府を滅ぼす」という考えである。
龍馬は、話合いによる「倒幕」論者だった。
そこで土佐藩を通じ、将軍慶喜(田中哲司)に「大政奉還」を進言したのである。
龍馬の案によれば、政権を幕府から朝廷に返上し、その後の政治は諸藩の合議制によって行う。
その会議の議長には徳川慶喜が就任するというものであった。
慶喜は、この体制でも事実上自分が主権者になれると信じて、この案を受け入れる。
慶応三年(1867年)10月14日、慶喜は大政奉還の上表を提出。翌15日、朝廷は大政奉還を受け入れた。
だがあくまで武力討幕を目指す薩摩と長州は、平和改革路線を訴える坂本龍馬の暗殺を謀る。
大政奉還後、新政権に慶喜を擁立しようという龍馬が、急速に目障りになってきたからである。
討幕派は、慶喜の政治力を怖れ、彼を新政権に迎えることは絶対に避けたかった。
関ヶ原以来、外様大名として、負け組の地位に甘んじてきた薩長の徳川に対する恨みは、
それだけ深かったのである。
慶応三年(1867年)11月15日、龍馬は、京都の近江屋で、武力討幕すべしという
中岡慎太郎(上川隆也)と大激論を交わしていた。
龍馬にしてみれば、すでに大政奉還した幕府をつぶすために、血を流す国内戦争など
愚の骨頂であったのだ。
だが、その最中、龍馬は京都見廻組の刺客に襲われ、命を落とす。享年三十三歳であった。
幕末の風雲児・坂本龍馬の生涯を、三菱財閥創始者・岩崎弥太郎の回想で綴った大河ドラマ。
高知・土佐に生まれた龍馬が、幕末の動乱で薩長同盟に尽力し、明治維新を大きく進める
原動力となっていく。龍馬を演じた福山雅治は、激動の時代を駆け抜けたヒーロー像を確立。
福田靖のオリジナル脚本。新たな龍馬像をダイナミックな演出で見せる骨太のストーリーは
幅広い世代から支持を集めた。
鳥かごを背負った歯が真っ黒な弥太郎に扮した香川照之や、人斬り以蔵として葛藤を抱える
佐藤健ら脇を固めるキャストの熱演も見どころだった。
JOKER ジョーカー~許されざる捜査官
7歳の少年が殺された。エアガンを改造した銃の威力を確かめるため、手や足、
そして最後に胸を撃たれた。
銃の的にされた少年のもがく姿をあざ笑い、遺族の悲しみさえ、もてあそぶ犯人。
警部の伊達一義(堺雅人)と部下の宮城あすか(杏)が、凶悪犯罪の捜査にあたる。
犯行現場に偶然仕掛けられていた隠しカメラから犯人を突きとめる。
だが、犯人は検察庁幹部の息子だった。そして不起訴に。
警察が上からの圧力に屈して犯罪を揉み消すという警察組織の闇の部分が描かれており、
法で裁けない悪を裁く「切り札(JOKER)」の意味を込めたのがタイトルとなっている。
堺雅人演じる主人公は、温厚な人柄で「仏の伊達さん」と呼ばれている刑事・伊達一義。
うだつの上がらない捜査1課の警部だが、彼には法の網の目をくぐり抜ける凶悪犯に
怒りの鉄ついを下す制裁者という裏の顔があった。
だがしかし、制裁とは言っても結局、それは暴力でしかない。果たして正義と言えるのか。
本作は、人気時代劇「必殺シリーズ」を思わせるが、晴らせぬ恨みを晴らす「仕事人」は、
現代において許されるのか。見る人によって解釈が分かれる挑戦的なドラマとなりそうだ。
曲げられない女
弁護士になろうと、9年続けて司法試験に挑んでいる荻原早紀(菅野美穂)。
法律事務所で助手をしながら勉強中だが、所長(西岡德馬)には結婚を勧められ、
彼氏で弁護士の正登(塚本高史)からは、高額な指輪と共にプロポーズをされる。
ある日、法律事務所に正登の同級生で建築会社を不当解雇された仲野が訪れる。
早紀は正登をサポートし、彼の弁護のために動きだす。
だが所長は、仲野を解雇した会社と顧問弁護士の契約を結ぼうとしており、
二人に仲野の依頼を断るよう告げる。
納得出来ない早紀は「弱い立場の人を救うのが弁護士の使命では」と抗議するのだが、
「正義を貫くことではなく、クライアントの利益を守るのが弁護士」と言われてしまう。
菅野美穂が演じる荻原早紀は、他人と妥協をせず、わが道を貫くアラサー独身女性。
仕事や彼との結婚に折り合いをつけろ、と言われても生き方は曲げられない。
よく言えば自分に正直、悪く言えば融通がきかない。そんな自分を変えられない
要領よく生きることと対極にある女性だ。
だが空気を読むことがよしとされる時代、本音を言えずに溜め込んでしまいがちになる。
そんな中、ぶれずに信念を貫こうとするヒロインはまぶしい存在なのかもしれない。
ナサケの女~国税局査察官~
松平松子(米倉涼子)は、西伊豆税務署の有能な署員。
あるとき、腕を買われて東京国税局の査察部に異動する。
早速、ホストクラブの脱税事案にかかわり、客として店を訪問。
人気ホストの愛川リュウジ(金児憲史)に近づいて探りを入れる。
だが、単独行動を見とがめられ、チームから外されてしまう。
「ナサケ」とは、国税局査察部の内偵班を指す業界用語。地方の税務署員だった松子は、
摘発の手腕を買われ、大手町(東京国税局)へ異動、早速、脱税事案を担当する。
国税局の査察官らしからぬ、茶髪にカジュアルな服装。元ヤンキーで協調性にも欠けるが、
強い信念を持って容赦なく脱税者を追い詰めていく。
「脱税する奴は日本の道路を歩くな」と、たんかを切る松子にはスカッとさせられる。
物語のキーマンは、武田鉄矢が演じる、おかまバー「鉄子の部屋」のママ・鉄子。
その奇っ怪な容姿以上の存在感が強烈だ。
獣医ドリトル
迷子のイルカが水族館で保護された。
隔離プールで弱っているイルカを見詰めながら新人飼育員の板東(増田貴久)は、
獣医師の鳥取(小栗旬)に治療を依頼する。
しかし鳥取は高額な治療費を請求し、獣医はビジネスだと言い放つのだった。
とある街の片隅にひっそりと建つオンボロ動物病院。同病院の獣医師・鳥取健一は、
「獣医はビジネス」と言い放ち、飼い主に高額の治療費をふっかけると評判だ。
だが、凄腕の獣医として、一部から「獣医ドリトル」と呼ばれ、敬愛されているらしい。
実のところ動物の治療費は、獣医や動物病院経営者の裁量一つで決められるという。
逆に言えば、料金に基準はない。
それを悪用して不当な医療費を請求する獣医師も世の中には存在するかも知れない。
主人公のドリトルは、ペットも大切な家族だから、医療費は決して高額ではないと言う。
さらに医療費の内容を明快に説明して、飼い主が十分に納得してから治療を行っている。
そしてどんな動物も決して見放さずに全力で治療し、その後の看病は飼い主にゆだねる。
態度はぶっきらぼうだが、傷ついた動物たちに向けるまなざしはとても優しい。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない
主人公の高坂京介は、勉強は普通、スポーツも普通というごく平凡な高校生。
一方、妹の桐乃は、学業優秀、スポーツ万能というかなりハイスペックな中学生。
誰が見ても完璧な妹だが、ある一つの秘密があった。
それは … ゲームやアニメが大好きな、いわゆるオタクだということ。
それも生半可なオタクではなく、自室の隠しスペースにはオタクグッズがぎっしり。
中でもとくに偏愛しているのが「妹もののエロゲー」というから筋金入りである。
もっとも彼女はその趣味を、友人はおろか家族にまで秘密にしている。
つまりは隠れオタクなのだ。
そんな妹の趣味をひょんなことから知ってしまった京介は、桐乃から勧められた
「エロゲー」を、彼女と一緒にプレイする羽目になるのだった。
本作は、凡庸で冴えない兄・京介が、才色兼備の妹・桐乃に、当初はバカにされていたにも
かかわらず、彼女のオタク趣味発覚をきっかけとして、交流を取り戻していく物語である。
原作は、2008年「電撃文庫」に掲載された伏見つかさの同名小説で、発刊後、オタク文化を
支える多くの若い読者の支持を獲得し、単に「妹もの」という「萌え」のジャンルのなかの
一作品という枠に収まらない、オタク文化を象徴する大ヒット作となった。
作品の中では、オタク文化に嫌悪感を抱く親や親友といった周囲との確執を通じて、オタク文化
への抑圧や誤解への対応がつぶさに語られ、最終的にはオタク賛歌へと繋がっていく。
実際、本作をきっかけにオタク文化に傾倒する事になった読者も多いと思われる。
現実の社会では、まだまだオタクは恥ずかしいモノとして糾弾され、白い目で見られがちだ。
せめて創作の世界だけは、そのような偏見から解放された明るく前向きな世界であって欲しい
という作者の切なる願いが感じられる作品である。
釣魚島問題
1945年日本の敗戦により、釣魚島を含む沖縄諸島はアメリカの統治下となった。
1972年沖縄返還により、釣魚島も日本に返還された。
以上が、日本側の主張である。
これに対して、中国側の主張は以下の通り。
1895年日清戦争により、台湾と釣魚島は、日本に奪われた。
1945年ポツダム宣言第8項により、日本が不法に奪取した領土は
すべて元の国家に返還されることになった。
従ってこのとき、台湾と釣魚島は中国に返還された。
ここで重要な点は、中国が領土と主張する釣魚島を、中国に無断で
アメリカが日本に返還してしまったことである。
アメリカは、領土問題には関与しないなどと言っているが、日本と中国は
このとき火種をまいた責任を問うべく、まずアメリカに抗議すべきなのだ。
銀行カードローン
2010年9月、サラ金大手の武富士が倒産した。
倒産の原因は、同社が過去に法律違反の利息を取りすぎていたため
「過払い金」の返還に資金繰りが追い付かなくなったことによる。
かつては「無担保・無保証・個人ローン」といえば、サラ金の専門分野だった。
だが2006年の貸金業法改正を機に、サラ金は倒産ラッシュを迎えることになる。
このサラ金業界を壊滅に追い込んだのが、宇都宮健児をはじめとする弁護士団だ。
当時「サラ金は悪、多重債務者はその犠牲者」という構図のもと、NHKを始めとする
マスコミと弁護士事務所は一体となって業者攻撃に邁進したのである。
この結果、多重債務者が取り返した過払い金の2割を超える報酬が弁護士に還流、彼らに
「過払いバブル」をもたらしたものの、多重債務者の困窮が解消されるわけではなかった。
2007年から出資法の上限金利は20%になり、確かに今後、過払いが発生することはなくなった。
だがその後、サラ金に代わり、銀行カードローンが急拡大したのである。
ゼロ金利時代にあって、カードローンは15%前後の金利が確保できる金融商品。
各行とも、有名芸能人を使ってCMを打ちまくり「銀行だから安心」「簡単に借りられる」
などとキャッシングの気軽な利用を宣伝した。
2010年6月、貸金業法の改正により、貸金業者から借りられる上限を「年収の3分の1まで」
という総量規制が定められた。だが銀行はその規制の外にある。
しかも「枠」がないのをいいことに「おまとめローンを利用されてはいかがですか」と債務者を引き入れ、
それが新たな借り入れにつながり多重債務問題に発展。
その結果、銀行カードローン破産が急増、社会問題化しているのが現状である。
また買い取り業者による「クレジットカードの現金化」という新たなビジネスが急膨張。
これはクレジットカードのショッピング枠を使ってブランド品などを買い、
それを引き取ってもらい現金化するシステムだ。
借りた金はただ消費するだけの消費者にとって、金利は低い方がいいことはまちがいない。
だが消費者の物欲をあおり立てるテレビCMなどによる際限のない誘惑がなくなることはない。
今後も、破綻する消費者がなくなることもないのである。