タイムカプセル (50) 平成16年 (2004年) タイム・カプセル
この年、第28回オリンピックがアテネ(ギリシア)で開催。第1回大会(1896年)以来108年ぶり。
谷亮子ら伝統の柔道や競泳、体操のほか、新種目の女子レスリングでもメダルを量産。
日本のメダル数は金16、銀9、銅12の計37個で、史上最多となった。
(映画)第77回アカデミー「ミリオンダラー・ベイビー」
「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」WBJ「ラスト・サムライ」(トム・クルーズ、渡辺謙)
東宝「世界の中心で、愛をさけぶ」(大沢たかお、柴咲コウ)東映「半落ち」(寺尾聰、原田美枝子)東宝「いま、会いにゆきます」(竹内結子、中村獅童)
(音楽)第46回レコード大賞「Sign」 Mr.Children
「瞳をとじて」平井堅「Jupiter」平原綾香「Jupiter」「さくらんぼ」大塚愛「INSPIRE」浜崎あゆみ「ギター侍のうた」波田陽区「桜」河口恭吾「花」ORANGE RANGE 「私の中にいて 〜アヴニール〜未来〜」(飯田圭織)「最初から今まで」Ryu(冬のソナタ 主題歌)
(テレビ)新選組!(NHK 香取慎吾、佐藤浩市、江口洋介)冬のソナタ(NHK 萩原聖人、田中美里)乱歩R(日テレ 藤井隆)エースをねらえ!(テレ朝 上戸彩)離婚弁護士(フジ 天海祐希)仔犬のワルツ(日テレ 安倍なつみ)東京湾景(フジ 仲間由紀恵)黒革の手帖(テレ朝 米倉涼子、山本陽子、釈由美子)南くんの恋人(テレ朝 二宮和也、深田恭子)愛情イッポン!(日テレ 松浦亜弥、中村雅俊)ズバリ言うわよ!(TBS 細木数子) 竜馬がゆく(テレ東 市川染五郎 )
世界の中心で、愛をさけぶ(TBS 山田孝之、綾瀬はるか)プライド(フジ 木村拓哉、竹内結子)僕と彼女と彼女の生きる道(フジ 草なぎ剛、小雪)砂の器(TBS 中居正広、松雪泰子)ラストクリスマス(フジ 織田裕二、矢田亜希子)オレンジデイズ(TBS 妻夫木聡、柴咲コウ)新ニューヨーク恋物語(フジ 田村正和、竹内結子、柳葉敏郎)ウォーターボーイズ(フジ 市原隼人、石原さとみ)愛し君へ(フジ 菅野美穂、藤木直人)大奥 〜第一章〜(フジ 松下由樹、高島礼子)アットホーム・ダッド(フジ 阿部寛、宮迫博之、篠原涼子)
(スポーツ)3/20ハルウララ106連敗 5/21イチロー日米通算2000安打 8/13巨人の渡辺恒雄オーナー辞任、スカウト活動で金銭提供
(流行語)ヨン様、セカチュー、冬ソナ、って言うじゃない… ○○斬り! …残念!!
(社会)1/13鳥インフルエンザ、山口農場の全鶏、殺処分に 2/11吉野家牛丼休止、創業105年の老舗も在庫切れ 2/27オウム真理教の松本智津夫被告、死刑判決
3/26六本木ヒルズ回転ドア、6歳男児、頭挟まれ死亡、 5/6三菱自動車、4月販売20%減、タイヤ脱落事件が追い討ち
7/10 北朝鮮による拉致被害者、曽我ひとみさん一家再会 8/4エイベックス依田会長辞任、松浦氏復帰 10/23新潟県中越地震 、死者15人、負傷者1000人超
11/1新しい札発行、千円は野口英世、5千円は樋口一葉 11/2楽天の参入が正式承認、50年ぶり新規球団誕生
(物故)市川春代、いかりや長介、三ツ矢歌子、横山光輝、藤田 田、金田一春彦、ロナルド=レーガン、コロムビア・トップ、中島らも、クリストファー=リーブ
(その他)1/1「幸福の法」(大川隆法)1/3辻&加護がモー娘卒業、2人で新ユニット 2/11販売休止の「吉野家」牛丼食べ納めへ行列。2/22小泉今日子(38)、永瀬正敏(37)と離婚。5/9水野真紀(33)、後藤田正純(34)と結婚。5/26GLAYリーダー・TAKURO(33)、モデルの岩堀せり(26)と結婚。6/1堂珍嘉邦(25)(CHEMISTRY)、森田あつ子(25)と結婚。
11/4 島田紳助タレント書類送検、女性社員殴る 11/26ビックカメラ強制調査、残業代250万円不払い 11/29「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」(ENIX)発売3日間で300万本突破
11/30あゆ、レコ大辞退、大賞3連覇で決断 12/9オレオレ詐欺、「振り込め詐欺」と新名称(警察庁)銀魂(少年ジャンプ)
My Memory(冬のソナタ 挿入曲)
冬のソナタ
女子高生のユジン(チェ・ジウ)は、遅刻の常習犯だが成績優秀。
クラスメイトで幼なじみのサンヒョクや仲間と毎日楽しい高校生活を送っている。
そんなある日、物静かな青年・チュンサン(ペ・ヨンジュン)が転校してくる。
ユジンは、クールだが、どこか憂いのあるチュンサンに心惹かれていく。
はじめは心を閉ざしていた彼も、やがてユジンの天真爛漫な人柄に心を開いていく。
二人は心の触れ合いを重ね、やがて恋心を抱きあうようになる。
だが不幸なことに、チュンサンは交通事故で帰らぬ人に。
10年後、サンヒョクと婚約をしたユジンの前に、チュンサンそっくりのミニョンが現れる。
別人のはずのミニョンに、ユジンは心を揺らす。
2004年は、純愛ブームの年といわれた。「世界の中心で、愛をさけぶ」「いま、会いにゆきます」
そして本作「冬のソナタ」
これらのドラマにおけるストーリーの大きな軸は「死別」である。
主人公二人の恋愛のかたちが、基本的には「叶えられない愛」となってしまう。
それでもなお、二人の間には「離れがたい絆」があり、それが生死の境を隔てるという
絶対的な別離を経ても、なお存続しているところに感動が生まれている。
運命に翻弄される男女の純愛と別離を描いた本作は「冬ソナ現象」と呼ばれる社会現象を
巻き起こし、その後も長く続く韓流ブームの先駆けとなった。
島田紳助
島田紳助というと、お笑い番組のイメージが強いが、人気絶頂のときには、
テレ朝の政治討論番組サンデープロジェクトの司会をしていた。
若いころは、素行不良で暴走族のようなこともしていたようだが、テレビの
司会で活躍しているのを見るころには、非常に常識ある好人物になっていた。
サンデープロジェクトは、田原総一朗の番組だが、紳助は、政治の素人として、
田原氏に本音で教えを乞うという姿勢だったので、とても好感が持てた。
当時は、政治もわからないお笑いタレントが政治討論番組の司会を務めるなど
ありえない状況だったが、彼は毎週、番組に備えて猛勉強をしていたらしい。
15年間ここで司会をつとめあげたキャリアが、その後の彼の芸の肥やしとなり、
自信にもつながっていったようだ。
2002年から始まった日テレの「行列のできる法律相談所」では、彼の知的で
機転のきいたトークを武器に司会者としての地位を確立。
その後も「クイズ!ヘキサゴン」などの司会を務め、政治経済から芸能ネタまで
幅広いジャンルをこなすオールラウンドプレイヤーとして活躍した。
ちなみに、ビートたけしは「司会では紳助に勝てない」と発言している。
また、お笑いの天才と言われる、ダウンタウンの松本人志は、「紳助は、
緻密で知的な計算の上に笑いを作り出す天才だ」と高評価している。
2007年には、アイドルユニット「羞恥心」の作詞も手がけるなど、ますます多才ぶりを発揮した
紳助だったが、2011年、残念なことに暴力団関係者との交際を理由に芸能界を引退してしまった。
マツケンサンバ
「暴れん坊将軍」の上様役で知られる俳優・松平健の代表曲。
キラキラした着流しでサンバ曲を唄う姿は実にインパクトがある。
また、松平の後ろでは、腰元の衣装を着た「腰元ダンサーズ」が乱舞する。
元々は舞台を見に来た客へのファンサービスとして始めたものだった。
が、ワイドショーなどでネタ的に取り扱われた事で知名度が上がり、
2004年発売の「マツケンサンバU」が大ヒットするなど社会現象となった。
世界の中心で、愛をさけぶ
高校二年の朔太郎(山田孝之)は学級委員となり、亜紀(綾瀬はるか)と知り合う。
あるとき、クラスの担任だった先生が亡くなり、告別式が行われた。
亜紀が生徒を代表して弔辞を読んでいると、突然の雨が降り始める。
生徒たちが軒下に避難するなか、亜紀は雨に打たれながら弔辞を読み続ける。
朔太郎は、彼女の凛とした姿に心を奪われ、思わずそっと傘をさしかけた。
それから、二人は互いを意識するようになる。
自分の気持ちを吹き込んだカセットテープを交換したり、学校帰りにデートを重ねたり…。
夏のある日、朔太郎の目の前で亜紀が倒れてしまう。
亜紀の病名は「再生不良性貧血」という不治の病だった。
入院中の亜紀は、修学旅行のオーストラリアに行けなかった。
亜紀は「写真をたくさん撮ってきて」と、朔太郎を送り出す。
主人公の朔太郎が、白血病に冒されて亡くなった恋人・亜紀の思い出を語る悲恋の物語。
片山恭一の原作による同名小説は、300万部を超える大ベストセラーとなり、
2004年5月に公開された映画化は、興行収入85億円の大ヒットを記録した。
本作は「セカチュー」と略され、純愛ブームを巻き起こした同名小説のドラマ化。
高校時代の恋がみずみずしく描かれる一方、時を越えた愛の深さがスケール感を演出、
人を恋する心の細やかな移り変わりを丹念に描きあげた悲恋ドラマの傑作である。
新ニューヨーク恋物語
ニューヨークのロングアイランドでワイナリーを経営する田島雅之(田村正和)は、
マンハッタンを見下ろす高級アパートメントで、ひとり孤独に暮らしていた。
あるとき田島は、ひょんなことから英子(竹内結子)という若い日本人女性と知り合う。
ハイヒールのかかとが、マンホールの蓋にはまって困っているところを助けたのだった。
それを機に、英子はたびたび田島のところにやって来るようになった。
やがて彼女は、田島のもとでメイドの仕事をしたいと言い出す。
だが、英子の本当の目的は、FBIに命じられて、田島の身辺を調査するためだった。
田島には、政治家への不正献金を仲介しているという疑いがあったのだ。
1988年、ニューヨークを舞台にした大ヒットドラマ「ニューヨーク恋物語」の続篇。
ワイナリーを経営する田島(田村正和)は、日系企業と上院議員の裏取引を仲介するブローカー。
そんな田島を調査するため、FBIから派遣された英子(竹内結子)が田島のメイドになるのだが、
田島の身辺を探っていくうちに、二人の距離がグッと近付いてしまうのだった。
本作で特に印象深いのは、英子を演じた竹内結子の醸し出す、切なくも一途なひたむきさだ。
田村正和演じる田島は、老いて目が不自由になってしまい、自らの人生に終焉を感じていた。
そんな彼を英子は献身的に支え続け、やがて二人は互いに惹かれ合うようになる。
親子ほど年の離れた二人なのだが、違和感を感じさせないのは、竹内の演技があるからこそ、
という感が強い。
一方、田村正和はこのとき61歳、この年にして、いまだにこんなロマンチックな役どころを
さりげなく演じきれる俳優はハリウッドにさえ存在しないだろう。
しかも、年齢を重ねた大人の男として「愛なんてものは幻想に過ぎないんだ」なんて台詞を
さらりと言ってのけるカッコよさ。まさに田村正和は、永遠の二枚目スターである。
黒革の手帖
原口元子(米倉涼子)は、銀行の支店に勤務する地味なOL。
あるとき彼女は偶然、架空名義口座の存在を知ってしまう。
そして彼女は、その口座から1億2千万を横領して逃亡する。
横領に気づいた支店長と次長は、元子を探し出し、返済を迫る。
だが彼女は、架空名義口座と客の名簿を見せ、公表すると脅す。
もともと不正な口座のため、支店長たちは表ざたになっては大変と見逃す。
やがて元子は、横領した金を元手に、銀座に「カルネ」という名のクラブを開く。
長年、銀行員として平凡な日常を送っていた元子は、自由で開放的な生活を夢見る。
その資金を工面する手段として思いついたのが、架空預金口座からの行金の横領だった。
彼女は、横領した金を元手に、華やかな銀座のクラブ「カルネ」の経営に乗り出す。
さらに行員の時に、架空口座の顧客リストを、黒革の手帖に秘かに書き込んでいた。
その手帖を武器に、裏口座を持つ男達と、虚々実々の駆け引きを繰り広げていく。
ドラマは、男社会の中で、男に負けまいと執念を燃やすヒロインが、周囲の男達を
翻弄し、強かにのし上がっていく過程がスリリングかつ痛快に描かれる。
ヒロインの経営する高級クラブには、医師や政治家など堅い職業の人間も来店する。
彼らには、仕事のストレスと精神のバランスを図るために、派手な遊びをするという
側面もあり、銀座という夜の世界の断面を垣間見ることができる作品となっている。
アットホーム・ダッド
大手広告会社で働く山村和之(阿部寛)は、念願のマイホームを手に入れる。
仕事も順調で、妻・美紀(篠原涼子)と、娘・理絵との幸せな生活に満足している。
ただ彼は「男は仕事、女は家事」という亭主関白で古風な考え方を持っていた。
あるとき帰宅した和之は、妻から、隣家では夫が主夫をしていることを聞く。
和之は「男としてプライドがないのかね」と吐き捨てるのだった。
しかしそんな和之は、ある日突然、会社にリストラされ、失業してしまう。
夫が失業したため、妻の美紀は、以前勤めていた職場に復帰することになった。
当面、専業主夫をするハメになった和之は、慣れない家事に悪戦苦闘する。
亭主関白を気取っていた主人公が、ひょんなことから「専業主夫」に挑むことに。
専業主夫としてスタートしたものの、洗濯機の水の出し方すらわからない。
隣の先輩主夫の優介(宮迫博之)に手伝ってもらってなんとか一日を終えた。
まだ、たったの一日だが、家事や育児の大変さが身に染みてわかった。
そして何より、専業主婦をしていた妻の気持ちが理解できるようになった。
和之は、節約や遣り繰りの大変さを知り、家を買えたのは、自分一人の力でなく、
妻の支えがあったからこそだと感謝するのだった。
アニメ・エキスポ (Anime Expo)
ロサンゼルスで毎年一回開催されるアニメ・漫画をテーマとした博覧会。
1992年から始まり、来場者数は2004年に2万人、2017年には10万人を越えた。
現在、全世界のテレビ・アニメ番組の60%は、日本のアニメとなっている。
日本のアニメは、背景や登場人物、小物にいたるまで、繊細に描かれており、
その映像美と芸術性は、海外の文化人、評論家から高い評価を受けている。
海外で人気が高いアニメは、1990年代は「ドラえもん」「ドラゴンボール」、
2000年代は「新世紀エヴァンゲリオン」「セーラームーン」「涼宮ハルヒ」など。
特に「かめはめ波」で有名なドラゴンボール、SFアニメ「エヴァンゲリオン」は、
長期に渡り熱狂的なファンが多い。
インターネット全盛の時代となり、日本のアニメが海外に紹介されると、
すぐさま字幕がついて、ネットにアップされるようになった。
現在アニメ・エキスポは、年に一度、気合を入れたコスプレイヤーたちが
全世界からやってくる巨大なお祭りイベントとなっている。