10月27日  タイムカプセル (32) 昭和61年 (1986年)   石川さゆり  タイム・カプセル

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この年、レコード大賞、最優秀新人賞の受賞者で、アイドル歌手の岡田有希子さん(当時18才)が
東京四谷にある所属事務所サンミュージックのビル七階から飛び降り自殺した。

原因は俳優の峰岸徹との不倫関係のもつれなどと言われているが、はっきりしたことはわからない。

岡田さんの自殺をきっかけに、ファンの後追い自殺が相次ぎ、ファン以外の十代の少年少女にまで自殺の連鎖は広がった。
相次ぐ若者たちの自殺は、岡田さんの愛称にちなんだ「ユッコシンドローム」という新語ができるほどの社会問題となった。


(映画)第59回アカデミー賞「プラトーン

バック・トゥ・ザ・フューチャー」「コーラスライン

東映「極道の妻たち」(岩下志麻、かたせ梨乃)松竹「キネマの天地」(中井貴一、有森也実、渥美清倍賞千恵子


(音楽)第28回レコード大賞「DESIRE」中森明菜

天城越え(石川さゆり)恋に落ちて(小林明子)愛燦燦(美空ひばり)男と女のラブゲーム(日野美歌/葵司郎) CHA-CHA-CHA(石井明美) ジプシー・クイーン(中森明菜) 「くちびるNetwork」(岡田有希子)「仮面舞踏会」(少年隊)君だけに」(少年隊)「My Revolution」(渡辺美里)「スシ喰いねェ!」(シブがき隊)「熱き心に」(小林旭

(テレビ)父の詫び状(NHK 杉浦直樹、吉村実子、長谷川真弓)シャツの店鶴田浩二八千草薫杉浦直樹、平田満)橋の上の霜(NHK 武田鉄矢多岐川裕美秋吉久美子新珠三千代ドラゴンボール(フジ) 男女7人夏物語(TBS 明石家さんま大竹しのぶあぶない刑事(NTV 舘ひろし、柴田恭兵)女監察医 室生亜季子(NTV 浜木綿子、左とん平)女弁護士 高林鮎子(NTV 真野あずさ、橋爪功丹波哲郎




                           





(スポーツ)広島カープの衣笠祥雄、プロ野球史上初の2000試合連続出場達成。

(社会)01/28アメリカのスペースシャトル「チャレンジャー」発射直後に爆発。乗組員全員死亡。04/01男女雇用機会均等法が施行。04/08アイドル歌手岡田有希子がビル屋上から飛び降り自殺。04/26ソ連チェルノブイリ原子力発電所で爆発事故。5/8イギリスのチャールズ皇太子とダイアナ妃が初来日。

(流行語)家庭内離婚、朝シャン、究極、テレクラ、土地転がし、プッツン、亭主元気で留守がいい、新人類、お嬢サマ、レトロ、財テク
(物故)泉重千代、岡田有希子、石坂洋次郎、東京ぼん太、小佐野賢治


(その他)鈴木保奈美、ドラマ「遊びじゃないのよこの恋は」でデビュー。江口洋介、TBS「早春物語〜私、大人になります〜」で俳優デビュー。生稲晃子、工藤静香、国生さゆり、城之内早苗、新田恵理、渡辺満里奈、渡辺美奈代「夕やけニャンニャン」でデビュー。森進一、森昌子と結婚。黒木瞳、映画「化身」でデビュー。古手川祐子、田中健と結婚(長女をもうけるが、1999年離婚)後藤久美子「テレビの国のアリス」(NHK)でデビュー。松田聖子、長女(沙也加)を出産。「たけし軍団」フライデー編集部に殴りこみ。

「ドラゴンクエストI」(ENIX)使い捨てカメラ、写ルンです(富士写真フィルム)亭主元気で留守がいい(大日本除虫菊・ゴン)聖闘士星矢(少年ジャンプ)ちびまる子ちゃん(りぼん)



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                CHA CHA CHA (男女7人夏物語 主題歌)






男女7人夏物語


今井良介(明石家さんま)が朝起きると、見ず知らずの女性が自分のベッドで寝ていた。


ベランダに出た良介は、部屋から引っ張ってきたプッシュホンのボタンを押す。


彼は、昨晩一緒に飲んでいた友人の野上にことの詳細を聞こうとしたのである。


「どんな子だ? いい女か?」

「知らん、目が覚めたらおったんや。顔も全然覚えとらん」





酔って記憶をなくした良介は昨夜、初対面で意気投合した神崎桃子(大竹しのぶ)
を部屋に泊めていたのだった。

だが、桃子にも記憶がなく、目を覚ますなり一悶着となる。



男女7人夏物語は、タレント好感度調査でトップだった明石家さんまと、
若手実力派女優・大竹しのぶの初共演作。


都会で生活する結婚適齢期の男女の恋愛模様を、時にコミカルに、
時に切なく描いた恋愛群像劇である。


さんまと大竹の掛け合い漫才的な面白さが話題となり、後に一世を風靡する
「トレンディドラマ」の先駆けとなった。

また、さんまが芸能界の頂点を取ったきっかけの作品でもある。


最高視聴率31.7%を記録し、石井明美の歌う主題歌「CHA CHA CHA」も大ヒットした。











岡田有希子 (おかだゆきこ)


高校在学中にオーディション番組「スター誕生」に合格。

1984年「ファースト・デイト」でデビュー、清純派アイドルとして注目を集めた。
1985年ドラマ「禁じられたマリコ」ではヒロインを演じ、一躍爆発的な人気が広がった。


だが1986年4月8日、岡田は、所属事務所サンミュージックの屋上から飛び降り即死した。

享年18だった。トップアイドルの自殺の理由については憶測が飛び交った。


残された遺書に「あこがれていたのに、最近冷たくされて悲しい」と書かれていたため、
相手はドラマで共演した俳優の峰岸徹だという噂が流れ、報道各社は峰岸徹に殺到した。


峰岸は「僕は兄貴のつもりでいたのですが、彼女はそれ以上のものがあったのかもしれない。
それが愛だったら、責任を感じます」とコメントした。











   



ダイアナ妃 (Diana, Princess of Wales)


1986年5月8日、英国のチャールズ皇太子とダイアナ妃が来日、京都などを見学した。


12日には国会で演説「東西関係の前進に、日本と英国は特別な責任がある」と強調。

ダイアナ妃のロイヤルスマイルと華麗なファッションは、日本全土にダイアナ旋風を巻き起こした。



だが残念なことに、ダイアナ妃は1997年パリで、当時の恋人であるエジプト人富豪ドディ・ファイド氏
(Dodi Fayed)とともに、交通事故に遭遇。36歳という若さで亡くなった。


彼女の死因について、他殺説を主張している人物がいる。ロシアのプーチン大統領である。

ダイアナ妃は、自動車事故の形で口封じのために、英国王室に暗殺されたというものだ。


英国王室は、地雷などの武器商人との取引に関わり、巨大な利権を持っていたのである。

彼女は、地雷被害者のための団体を設立する計画を立て、武器取引に深い関わりを持つ人々の名前を
公表しようとしたため殺害されたのだという。


ジョン・レノンもそうだが、著名人が反戦活動をすると、暗殺される危険があるということだ。













あぶない刑事


大下勇次(柴田恭兵)は、横浜港警察署に勤務する刑事である。


ある日、連続爆破事件のタレコミがあり、大下は犯人の隠れ家に張り込む。

早朝、隠れ家から現れた犯人・吉野は、張り込みに気づき逃走する。


大下は車で追跡し、ようやく吉野を逮捕した。

だが、吉野の隠れ家に戻ると、部屋にあるはずの拳銃と爆弾がなくなっていた。


同じ頃、伊勢佐木町のデート喫茶「パピヨン」が何者かによって爆破される。





さらに、その店長も射殺されるという事件が発生。

大下は、あのタレコミは、拳銃と爆弾を盗むためだったのだと気づく。



横浜を舞台に、はみ出し刑事コンビが、様々な事件に立ち向かう痛快アクションドラマ。


主人公は、天使と悪魔が共に宿る、ハードボイルド・タカこと鷹山刑事(舘ひろし)、
そして頭脳プレイとワルの才能に溢れる、ユージこと大下刑事(柴田恭兵)


「ボクたちの趣味はコレ、拳銃」と、鷹山はSW586を、大下はコルトローマンをぶっぱなす。

勤務報告書には「弾丸使用量トップは鷹山、暴行行為トップは大下、始末書の数は二人同数」


街中で、ガンガン拳銃ぶっぱなす。こんなあぶない刑事、いるわけないと思いつつ、
それでも悪びれることのない二人に、視聴者の若者たちはシビレたのだ。


二人のセリフは、ほとんどアドリブ。衣装は自前という「オシャレ感覚」もヒットの要因だ。

放送翌日には、テレビ局に、二人の着ていた衣装に関する問い合わせが殺到したという。













父の詫び状


昭和15年、父・征一郎(杉浦直樹)の転勤で一家は高松から東京へ引っ越してきた。


父は、高等小学校を出て、努力を重ねて保険会社の支店長にまで出世した苦労人である。

だが、家の中では小言が多く、有無を言わせずゲンコツを飛ばす暴君だった。

母・しのぶ(吉村実子)は人並み以上に行き届いた人であるにもかかわらず、よく怒鳴られた。


ある年の冬、父が夜更けに、大勢の客人を連れて帰宅したことがあった。

こういう時、一家は総出でおもてなしをしないといけない。

母親は膳の支度で忙しく、長女の恭子(長谷川真弓)は、玄関で客人の靴についた雪を落としていた。




その時、父が手洗いから出てきたので、恭子は何げに尋ねた。

「お父さん、お客さまは何人ですか」

「馬鹿。お前は何のために靴を揃えているんだ。はだしのお客さまがいると思ってるのか」


靴を数えれば客の人数は判るではないか。当り前のことを聞くなというのである。

一事が万事、この調子であった。




作家・向田邦子が自分の少女時代の思い出をつづった随筆集のドラマ化。


ドラマは、一家の長女・恭子の語りによって進行する。

恭子は幼い時、父を畏怖し、嫌ってもいた。しかし長ずるにつれ、
その横暴さの裏に潜む、社会人としての哀しさを感じるようになる。


父は高等小学校卒でありながら、異例の出世をし、支店長にもなっていた。

だがその裏には、卑屈なまでに会社に平身低頭し、同僚が家に訪ねてくると
分不相応と思えるほど大盤振る舞いするという父の姿があった。

家長としてふんぞり返る父の姿は、社会の中での弱い立場の裏返しだった。


父は、会社の中でのままならなさを、家庭で暴君として振る舞うことで
埋め合わせていたのだった。

家族のことを心から愛していながら、家の中ではいばり散らしていた父。
そんな夫を陰ひなたなく支えた母。


本作は、ベーゴマ、チャンバラごっこ、紙芝居など、戦前の懐かしい風俗
と共に、庶民の家族の絆や哀感がしみじみと描かれた珠玉の名篇である。












シャツの店


東京・佃のオーダーシャツ専門店の主人・周吉(鶴田浩二)は、仕事一筋の頑固な職人。

昔気質の不器用な男だが、精いっぱい家族を支えてきたつもりだった。


ところがある日、妻と息子が周吉に対する日頃の不満を爆発させて、家を出てしまう。

弟子の昭夫(平田満)も「親方は周りの人間の気持ちを無視している」と手厳しい。


周吉は突然の事態に、内心激しく動揺しながらも、強がって平静を装うのだった。


一方、妻の由子(八千草薫)は、息子の秀一(佐藤浩市)とアパート暮らしを始める。

そして小料理屋で働きながら、ひそかに周吉が折れてくるのを待つことにした。





妻と息子が家を飛び出し、寂しい思いで仕事を続ける初老のシャツ職人の悲哀が描かれる。


主人公の周吉は、飛び切り腕のいいシャツ職人なのだが、性格は亭主関白で封建的。

妻の由子は、夫の周吉のシャツ作りの手伝いをしながら、家事も一人でやっている。
ある日、夫への積もりに積もった不満が限界に達し、息子と共に家を飛び出してしまう。


周吉は平気を装うものの、実際は困り果ててしまう。本当は妻に帰ってきてほしいのだが、
男のプライドもあり、口に出して言えない。

ドラマは、ある日突然反乱を起こして飛び出して行った妻への愛と、男としての誇りの間で
揺れ動く初老の男の内面がユーモアたっぷりに描かれる。


なお本作は、主演の鶴田浩二生涯最後の作品となった。

鶴田が演じた下町のシャツ仕立屋主人・周吉の姿は、不器用だが誠実さと律義さに富み、
かつてなく鶴田自身に近い人物を演じて、新たな境地を示した矢先であった。















橋の上の霜


大田直次郎(武田鉄矢)は、うだつの上がらぬ下級武士だが、狂歌の世界では名を知られている。

歌会では「四方赤良」という号を名乗り、吉原の遊郭の主人たちを中心に狂歌の弟子がいた。


だが、遊郭に出入りするうちに、店の遊女・おしづ(秋吉久美子)と恋仲になってしまう。

直次郎には妻・里世(多岐川裕美)と二人の子どもがおり、妻子ある身の廓通いは、家庭を

巻き込んでの騒動へと発展してしまう。



江戸時代中期の狂歌師、大田蜀山人(本名、大田直次郎)の若き日を題材にした時代劇。





江戸の田沼時代には、空前の狂歌ブームが巻き起こった。

武士も町人も面白おかしい狂号を名乗り、身分の違いを越えて交流を深めた。


その流行の中心にいたのが「四方赤良(よものあから)」の名で活躍した大田蜀山人である。


下級の小役人ゆえ微禄ではあったが、パトロンが付き、それなりに遊ぶ金には困らなかった。

が、おしづという吉原の遊女を身請けして、なんと自分の家の離れに住まわすという暴挙に出る。


妻子を置き去りにして、妾にうつつを抜かし、大田家は家庭崩壊寸前となってしまう。



物語の見所は、文人として活躍する主人公が、女性問題で人生を大きく狂わせていく様である。


妻妾同居は、当時はそれほど珍しいことではなかったらしいが、それは大店の旦那の場合であり、

貧乏役人の家に吉原の元遊女が同居するのだから、決して平穏な同居とは言えない。


自業自得とは言え、直次郎は妻と妾の間で苦悩の日々を送ることになる。



平岩弓枝の原作のあとがきには、この作品はあくまで小説として書いたため、必ずしも史実でない

との断り書きが記されている。

主人公は女性に好かれる、いわゆるモテ男なのだが、その割には、本人は少しも幸せになれない。

江戸の粋人・蜀山人を、とことん人間臭い、野暮でどうしようもない男に描いた作品と言える。
















女監察医 室生亜季子


室生亜季子(浜木綿子)は、川越で開業医を営む傍ら地域の監察医も務めている。


ここ最近、病院に来る患者が減っているので、経営が苦しくなっていた。

患者から事情を聞くと、どうやら駅の近くに新しい病院が出来たらしい。


そこで看護婦の立花よう子(三浦リカ)を、新しい病院の視察に行かせた。

するとその病院の医師がイケメンで、とても感じの良い先生だという。





しかも岡崎(岸田敏志)というその医師は、亜季子の恩師の息子だった。

そこで今度は、亜季子が岡崎医師に会いに行った。二人は再会を喜ぶ。


病院へ戻った亜季子のもとへ、警察から監察の依頼がくる。

聞けば、白骨化した他殺死体が畑から見つかったという。


畑の借主は、亜季子の大学時代の恩師・岡崎誠(山田光一)だった。

川越署の警部・浜田(左とん平)は、死体の特徴をもとに岡崎周辺の捜査を始めるが…。




監察医・室生亜季子が物言わぬ死体を手がかりに殺人事件の謎を解き、真相を解明し、
真犯人にせまっていく犯罪捜査ストーリー。


浜木綿子演じる主人公・室生亜季子は、川越に三代続く開業医兼、監察医の二足の
わらじをはく女医である。

監察医とは、死因がはっきりしない遺体を解剖し、死因を解明する医師をいう。


様々な人間関係の絡む事件を、監察医の専門的知識や観察眼などから、物証を積み重ね、
事件の真相に達していくという過程に番組の見どころがあった。


また、主人公・亜季子の歯に衣着せぬストレートな物言いと、左とん平演じる浜田警部の
コミカルな掛け合いが人気となり、視聴率は20%前後を常にキープ。


本作は「火曜サスペンス劇場」で、1986年から2007年まで21年間、全37回に渡り放映され、
シリーズ最多の超ロングラン・シリーズとなった。











女弁護士 高林鮎子


高林鮎子(真野あずさ)は、草鹿法律事務所に所属する美人弁護士。

ある日彼女は、カメラマンの針生哲也(峰岸徹)から弁護を依頼される。


数日前、著名なカメラマン・野崎恒雄(内田稔)が山口県の徳山港で
殺害されるという事件が発生した。

容疑者として浮かび上がったのが、新進カメラマン・針生だった。


針生は、ある写真博覧会で金賞を受賞したのだが、その受賞をめぐって
野崎に誹謗中傷を受けていたのだった。




この野崎の死に、針生が関係しているのではないか、と鮎子は推理する。


しかし、野崎の死亡推定時刻に針生は恋人の女性と一緒に、博多発
東京行の寝台特急あさかぜ4号に乗っていたアリバイがあった。



1985年「新潮社」から出版された宮脇俊三の推理小説「殺意の風景」のドラマ化。


美人弁護士・高林鮎子が、弁護士見習いの竹森慎平(橋爪功)とともに、事件の真相を
明らかにして解決するまでを描く。


筋書きとしては、犯人が鉄道を利用してアリバイを主張し、それを崩すことで真実が
明らかになっていく。

アリバイ崩しは、鉄道オタクの竹森の存在が欠かせず、彼なしでは事件解決は困難である。


また、事務所の所長・草鹿(丹波哲郎)は、普段は何を考えているのか、よく分からない
人物だが、鮎子や竹森が推理に行き詰まった時、たまに絶妙な助言を与えることがある。


そんなアリバイ崩しと旅情ミステリーを上手くアレンジした筋立が人気の要因となり、
本作は、1986年から2005年まで19年間、全34作もの超ロングラン・シリーズとなった。


















ドラゴンボール


人里離れた山奥に住む尻尾の生えた少年・孫悟空。

ある日悟空は、西の都からやって来た少女ブルマと出会う。


彼女は、七つ揃うとどんな願いも叶うという、ドラゴンボールを探しているという。

彼女とともに、悟空もハラハラドキドキの旅へ出発する!


武天老師こと亀仙人、砂漠の盗賊ヤムチャとウーロン…

様々な出会いと冒険を繰り返しながら、二人はドラゴンボールを集めてゆく。




旅の途中、世界征服を企むピラフ一味にドラゴンボールを奪われてしまう。


しかし一味が世界征服の野望を叶える寸前、ドラゴンボールは世界中に散ってしまう。

ウーロンが言い放った下らない願い(笑)が叶って、一味の野望は阻止されたのだった。


石になって散らばっていったドラゴンボールが、力を取り戻すのは一年後。

悟空は今よりもっと強くなるため、亀仙人のもとで修行に励むことにした。




孫悟空、如意棒、キントウン、牛魔王など、誰が見ても元ネタは「西遊記」だと思う。

ただし、内容は全く違い、どんな願いでも叶えられるドラゴンボールを巡っての物語。


とはいえ、元ネタの登場人物名をそのまま使用しているので「馴染みやすさ」という点で

抜群の効果を出すことに成功している。


キャラ名ひとつ取っても、こだわりを持って命名している。

中華料理のピラフにヤムチャにウーロン。ブルマの家族は、ブリーフ、タイツなど下着類。

登場キャラが増えるに従って、いちいちカテゴリ別になっていて、覚えやすさ抜群である。


原作は、1984年から「週刊少年ジャンプ」で連載され、爆発的なヒットを続ける同名漫画作品。

コンセプトは、七つの玉を集めると、どんな願いでもひとつだけ叶うというドラゴンボール。

集めるうちに敵と戦い、また友情なども芽生え、いつしか地球を守る戦いに変化していく。


主人公の悟空は、もちろん無敵という訳ではなく、何度も敗北を喫してしまう。

しかしその度に諦めることなく、修行を重ねて勝利する。悟空だけでなく、登場人物の誰もが

修行で強くなる。努力の大切さが強く感じられるストーリーこそ、この作品の人気の秘訣だ。













      プラトーン(PLATOON)1986年(米)アカデミー最優秀作品賞

1967年、名門大学を中退してベトナムに来たクリス(シーン)は、いきなり最前線の戦闘小隊「プラトーン」に
配属されるが、戦地の現実は想像を超えた過酷なものだった。

本作は、ベトナム戦争に従軍したオリバー・ストーンが自ら書いた脚本を元に監督した作品で、戦地に住む原住民に
危害を加えない上官エリアスと、人義など建前とばかりに民衆を撃ち殺す上官バーンズが対比的に描かれる。

エリアスは、この映画の良心であり善の象徴として描かれ、一方のバーンズは悪の象徴として描かれている。
映画の後半、ジャングルの中で、エリアスはバーンズに射殺されてしまう。

1963年、ベトナムから軍を撤退する方針を発表したケネディは、軍部に暗殺されてしまうが、後任のジョンソン
によって撤退方針は反故にされ、戦争介入は逆に押し進められて泥沼化していった。
エリアス殺害も、ケネディ暗殺も、どちらも善が悪に駆逐される構図であり、この戦争にはもはや神の救いは
ありえないことが暗示されている。

(監督)オリバー・ストーン(OLIVER STONE)(出演)チャーリー・シーン(CHARLIE SHEEN)
トム・ベレンジャー(TOM BERENGER)ウィレム・デフォー(WILLEM DAFOE)