プラトーン(PLATOON)1986年(米)アカデミー最優秀作品賞 1967年、名門大学を中退してベトナムに来たクリス(シーン)は、いきなり最前線の戦闘小隊「プラトーン」に 配属されるが、戦地の現実は想像を超えた過酷なものだった。 本作は、ベトナム戦争に従軍したオリバー・ストーンが自ら書いた脚本を元に監督した作品で、戦地に住む原住民に 危害を加えない上官エリアスと、人義など建前とばかりに民衆を撃ち殺す上官バーンズが対比的に描かれる。 エリアスは、この映画の良心であり善の象徴として描かれ、一方のバーンズは悪の象徴として描かれている。 映画の後半、ジャングルの中で、エリアスはバーンズに射殺されてしまう。 1963年、ベトナムから軍を撤退する方針を発表したケネディは、軍部に暗殺されてしまうが、後任のジョンソン によって撤退方針は反故にされ、戦争介入は逆に押し進められて泥沼化していった。 エリアス殺害も、ケネディ暗殺も、どちらも善が悪に駆逐される構図であり、この戦争にはもはや神の救いは ありえないことが暗示されている。 (監督)オリバー・ストーン(OLIVER STONE)(出演)チャーリー・シーン(CHARLIE SHEEN) トム・ベレンジャー(TOM BERENGER)ウィレム・デフォー(WILLEM DAFOE) |