6月24日   タイムカプセル(7)昭和36年 (1961年)  坂本九    タイム・カプセル
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この年、サントリーのテレビコマーシャルに登場するトリスおじさんの「トリスを飲んでハワイへ行こう!」は流行語になった。


(映画)第34回アカデミー賞 「ウエスト・サイド物語

「荒野の七人」「ナバロンの要塞」「ティファニーで朝食を」(オードリー・ヘップバーン、ジョージ・ペパード)「日曜はダメよ」

東映「宮本武蔵」(中村錦之助高倉健三国連太郎、入江若葉、木暮実千代)東映「名もなく貧しく美しく」(高峰秀子小林桂樹)東映「赤穂浪士」(片岡千恵蔵中村錦之助月形龍之介大川橋蔵大川恵子、千原しのぶ、桜町弘子

東映「柳生武芸帳」(近衛十四郎山城新伍、品川隆二、花園ひろみ)東映「反逆児」(中村錦之助、岩崎加根子、佐野周二杉村春子東千代之介桜町弘子月形龍之介)松竹「女舞」(岡田茉莉子佐田啓二岩下志麻

松竹「猟銃」(佐分利信、岡田茉莉子、佐田啓二山本富士子、鰐淵晴子、乙羽信子)松竹「もず」(有馬稲子、川津祐介、淡島千景、乙羽信子、山田五十鈴

大映「妻は告白する」(若尾文子川口浩、小沢栄太郎)大映「お琴と佐助」(山本富士子、本郷功次郎、中村伸郎、川崎敬三) 1961年(昭和36年)東宝「用心棒」(三船敏郎仲代達矢東野英治郎

東宝「香港の夜」(宝田明司葉子、尤敏)東宝「小早川家の秋」(中村鴈治郎、原節子司葉子新珠三千代小林桂樹森繁久彌、浪花千栄子、杉村春子

東宝「大学の若大将」(加山雄三星由里子田中邦衛)東宝「モスラ」(フランキー堺香川京子伊藤ユミ伊藤エミ上原謙志村喬)日活「あいつと私」(石原裕次郎芦川いづみ轟夕起子吉永小百合酒井和歌子



(音楽)第3回レコード大賞「君恋し」フランク永井

上を向いて歩こう」坂本九「スーダラ節」植木等「銀座の恋の物語」石原裕次郎・牧村旬子「硝子のジョニー」アイ・ジョージ「コーヒー・ルンバ」西田佐知子「王将」村田英雄「モスラの歌ザ・ピーナッツ 「ラストダンスは私に」越路吹雪「Moon River」Henry Mancini


(テレビ)NHK「夢であいましょう」(中嶋弘子)NTV「シャボン玉ホリデー」(ザ・ピーナッツ、クレージーキャッツ)NTV「ウッドペッカー」NHK朝の連続テレビ小説「娘と私」(北沢彪、北林早苗)NET「
少年ケニヤ」(山川ワタル)NET「新諸国物語 紅孔雀」(沢村精四郎)

NET「特別機動捜査隊」(波島進)TBS「七人の刑事」(堀雄二、芦田伸介)TBS「咲子さんちょっと」フジ「検事」(宇津井健、佐竹明夫、堀雄二、小山明子)フジ「ズバリあてましょう」NET「アンタッチャブル






                                          




(スポーツ)大鵬、柏戸、横綱昇進、柏鵬時代到来。

(流行語)わかっちゃいるけど、やめられない。地球は青かった。トリスを飲んでハワイへ行こう

(ファッション)ムームー、ホンコンシャツ、シームレスストッキング

(社会)01/03米、キューバと国交断絶。01/20第35代米大統領にジョン・F・ケネディが就任。

04/12ソ連ガガーリン少佐、人類初の宇宙旅行。「地球は青かった」08/13東独、ベルリンの壁構築。

(物故)ゲイリー・クーパー赤木圭一郎、花井蘭子、津村謙


(物価)お米5キロ97円。映画館134円。白黒テレビ14インチ4万円台。カラー17インチ35万円。少年マガジン40円、ラーメン40円。公務員初任給14200円。一般労働者平均給与20000円。

(その他)松原智恵子(16)、日活「夜の挑戦者」でデビュー。和泉雅子(14)、日活「七人の挑戦者」でデビュー。酒井和歌子(12)、日活「あいつと私」でデビュー。

倍賞千恵子、松竹「斑女(はんじょ)」でデビュー。高橋英樹、日活「高原児」でデビュー。弘田三枝子(14)、「子供ぢゃないの」(東芝、現:EMI)でデビュー。

長門裕之南田洋子と結婚。中村錦之助、女優・有馬稲子と結婚。日活のアクションスター、赤木圭一郎が撮影所内でゴーカートに乗り事故、1週間後に死亡。

英語につよくなる本(岩田一男)記憶術(南博)ちばてつや「ちかいの魔球」(少年マガジン)横山光輝「伊賀の影丸」(少年サンデー)白土三平「サスケ」(少年)サンオイル(資生堂)太陽で肌を焼く欧米の習慣が日本にも波及。総合調味料「いの一番」(武田薬品)マーブルチョコレート(明治製菓 30円)サランラップ(旭ダウ)

手塚治虫が虫プロを設立。伊賀の影丸(少年サンデー)ミュータント・サブ(少女)サスケ(少年)うたごえ喫茶。ドドンパのリズム流行。六本木族。ニチボー貝塚女子バレー「東洋の魔女」といわれる。



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                    Moon River(Henry Mancini)





      ティファニーで朝食を(BREAKFAST AT TIFFANY'S)1961年(米)

ホリー(ヘプバーン)は、ニューヨークの安アパートで猫と暮らしている。
彼女は、セレブな男性との交際で生計を立てている自由奔放な女性である。

一方、彼女の恋人ポール(ペパード)は、同じアパートに住む作家志望の青年だ。
彼は、金持ちの人妻から経済的な援助を受けている。

「金が無くては生きてはいけないし、好きだから付き合っている」という
開き直った生き方が気持ちよく、その自由さが彼らの魅力となっている。

(監督)ブレイク・エドワーズ(BLAKE EDWARDS)
(出演)オードリー・ヘプバーン(AUDREY HEPBURN)ジョージ・ペパード(GEORGE PEPPARD)
(主題歌)ムーンリバー(Moon River)










     



少年ケニヤ


物語の舞台は、未開の地アフリカのケニア。

父親の操縦する飛行機が銃撃によって墜落し、ワタル少年はジャングルの中に一人で放り出されてしまう。


途方に暮れていたワタルだったが、ふとしたことでマサイ族の酋長ゼガを助け、行動を共にすることに。

ワタルに恩を感じたゼガは、酋長の座を息子に譲り、父親探しを手伝おうと決意するのだった。




原作は1951年(昭和26年)紙芝居作家の山川惣治が産経新聞に連載した同名の冒険活劇譚。

ケニアのジャングルで日本人少年が活躍するこの物語は、新聞に連載されるや、子供たちに絶大な人気を博し、
社会現象になるほどの一大ブームを巻き起こした。


10年後の1961年(昭和36年)当時ようやく普及しだしたテレビで実写ドラマ化。

新聞に連載された原作は、太平洋戦争がはじまり、英国植民地ケニアに駐在する商社マンの父は
拘束されるのを恐れ、ワタルを連れて自動車でアフリカ奥地に入った、という設定だった。


だがTVドラマが始まった時期、物語の対象は戦争の記憶を持たない戦後生まれの子供たちだった。

そこでワタルの父親は、アフリカの資源調査団の一員という設定に変更。
父親がセスナで飛行中、何者かに銃撃されて落下傘で脱出するが、離れ離れになるという筋書きになった。


「アフリカだ ジャングルだ ウー アッ」という掛け声が印象的なテーマソングは、井田誠一の歌詞に、
当時の新進作曲家いずみたくがキャッチーなメロディをつけている。音盤はビクターレコード。












ローラー式洗濯機


1954年(昭和29年)に脱水機付きの洗濯機が登場した。

とはいっても電気で脱水をするのではなく、2本のローラーに洗濯物を挟み込んで
ハンドルを回すことで脱水を行うものだった。

ローラーを通り抜けた衣類はスルメのようになって奇妙な形で出てきた。
ときおりボタンなどが割れてしまうこともあった。


1960年(昭和35年)には、2槽式洗濯機が三洋電機(現パナソニック)から発売された。

2槽式は、洗濯槽と脱水槽に分かれており、洗濯・すすぎが終わると、
脱水槽に洗濯物を手で移し替える手間がかかる。

それでも家事を大幅に軽減できたため、1970年代には、テレビ・冷蔵庫と並んで、
2槽式洗濯機の普及率が90%を超えた。



その後1980年代には、1槽で洗濯・すすぎ・脱水を行う全自動洗濯機が登場したが、
現在でも2槽式洗濯機を使用する家庭が多いという。

2槽式は、全自動に比べて洗濯槽は小さいが、洗浄力が高く、脱水機能も強力で、
洗濯物の乾きが早いというメリットがあるからだ。








     



アンクルトリス


寿屋(後のサントリー)のトリスウイスキーの広告キャラクター。

愛嬌のある顔に二頭身。飲むほどに顔が赤らみ、独特の動きをするアニメーションは

一躍お茶の間の人気者となった。

以後「トリスを飲んでハワイへ行こう」など、様々なバージョンが放映され、

寿屋のシンボルCMとして、十数年に渡り放映された。












     



シャボン玉ホリデー


日曜夜6時半、CMソング「シャボン玉ルルル…」ではじまる音楽バラエティ番組。


ザ・ピーナッツとクレージーキャッツを中心に、ナベプロの人気タレントがゲスト出演。

歌ありコントあり、おしゃべりありの、何とも忙しく濃い30分番組だった。


番組がスタートした昭和36年は、ザ・ピーナッツは、ようやく売れ出したころ。

クレージーキャッツも、全員がプロのミュージシャンだったが、当時はまだ知られていなかった。
始まった年の暮れに植木等の「スーダラ節」がヒットし、それ以後、彼らの人気は急上昇した。


クレージーキャッツがこの番組で放った流行語は数知れず。
「無責任」「ガチョ〜ン」「お呼びでない」など様々なヒットギャグが生まれた。










    



七人の刑事


警視庁捜査一課は、女性誘拐事件の通報を受ける。

通報したのは、千葉から上京してきた清二という青年だった。

聞けば、都会の不良青年たちによって恋人をさらわれたという。


刑事たちは、彼女を連れ去った車のナンバーから、不良青年たちは、
銀座にたむろしているという情報を得る。


やがて銀座の街角で、清二は、連れ去った野村という男と恋人が二人で
いるのを見つける。


ところが恋人のみどりは、銀座で銀ブラをして嬉しそうにしている。
千葉の漁師町で生まれ育った彼女は、都会に馴染んでしまっていたのだ。


やり場のない怒りを覚えた清二は、デパートの売り場でナイフを買う。
それは、恋人のみどりを連れ去った男を刺すためだった…。



警視庁捜査一課の刑事7人の活躍を描く刑事ドラマ。


刑事ものだが、社会性を追及したストーリーで、堀雄二、芦田伸介、
菅原謙二など、地味な出演者をそろえ、社会派ドラマともいわれた。

シリアスな刑事ものとして茶の間の人気を呼び、最高視聴率40%を記録。

1969年(昭和44年)まで8年間に渡り、全483話という長寿番組となった。

本作は、刑事ものの「古典」として、後年の数多くの刑事ドラマに影響を与えた。
低音の、ちょっともの悲しいハミングだけの主題歌も評判を呼んだ。









   


ウッドペッカー


「ウッドペッカー」とは英語で「キツツキ」という意味。

赤い頭に黄色の大きな嘴、青い体に黄色の足というコミカルな姿のキツツキで、

番組の冒頭にもある、けたたましい笑い声が印象的。

(ちなみに「てなもんや三度笠」で、白木みのるがその笑い声を真似ている)


性格は悪戯好きであり、その非常識な行動に周りは振り回されている。

ウィニーというガールフレンドがいる。















検事


五人の新任検事が犯罪にいどみ社会悪と戦う姿を、ヒューマンなタッチで描き出した法廷ドラマ。


宇津井健が気鋭の検察官を、テレビ初主演ながら堂々と演じ、ともすれば暗くなりがちな内容を、

その魅力である清潔感と誠実さで中和させている。


この年、宇津井は所属先であった新東宝が倒産し、やむなくテレビドラマに活路を求めたのだった。






「法の番人も人間である」というテーマは当時では新鮮なもので、本作は瞬く間に視聴率30%を

超える人気番組となった。


だがその後、宇津井は大映に入社し、ついで大映の永田社長から宇津井の出演取りやめの通告があった。

宇津井が抜けた後の「検事」には、杉浦直樹が担当したが、まもなく番組は終了となってしまった。














     



特別機動捜査隊


警視庁捜査一課に「初動捜査班」が発足したのは1960年(昭和35年)

これは当時、顕著になってきた犯罪の広域化に対応するのが狙いだった。


これを受けて、NET(現:テレビ朝日)が、警視庁の許可を得てドラマ化
したのが本作「特別機動捜査隊」である。


ドラマは、機動捜査隊の不眠不休の活躍を描いたもので、警視庁から実際に
発生した事件の提供を受け、それをフィクション化する手法が用いられた。


番組のオープニング、数台の覆面パトカーがサイレンを鳴らしてブラウン管を
駆け巡るという映像が話題となる。


主演の立石警部補に「七色仮面」で実績を挙げた波島進を起用、ドラマの中では
一度も笑顔を見せず「笑いを忘れた男」と呼ばれた。

本作は、1977年3月まで15年半に渡り、全801話が放送され記録的な長寿番組となった。













   



娘と私


主人公・私(北沢彪)は、留学したパリで現地の娘・エレーヌと結婚。

日本に帰国後、一人娘・麻里が生まれる。

だが、妻・エレーヌは病に倒れ、フランスへ戻ってそこで没する。

その後、私は千鶴子と再婚。戦中・戦後を経て、娘・麻里は結婚する。



1953年雑誌「主婦の友」に連載された獅子文六の同名小説のドラマ化。

記念すべき、朝の連続テレビ小説第一作。
フランス人の先妻との間に生まれた娘の成長を見守る父親の姿を描く。


朝の忙しい視聴者を想定して、ナレーションを多用、二、三回見損なっても
困らないように筋立てを工夫している。


主人公「私」を演じた北沢彪は、父親が宮内庁勤務という家柄のせいか、
ソフトな物腰と物言いで、視聴者の人気を博した。


1952年放送のラジオ劇「君の名は」の春樹役で「女湯を空にした」張本人であり、
今回もその腕を買われてナレーションも兼務している。










     



ハトヤホテル


♪ 伊東に行くならハ・ト・ヤ 電話はヨ・イ・フ・ロ

伊豆の観光名所、伊東市にあるハトヤホテルは、このテレビCMで一躍有名になった。

作詞は、野坂昭如、作曲はいずみたく。

韻を踏みわかりやすく、思わずくちずさみたくなる歌詞。

これほど歌が耳に残るCMソングはなかった。











   

アンタッチャブル


1930年代、禁酒法時代のシカゴ。

アル・カポネは密造酒で莫大な利益を上げ、地元の警察や裁判所を買収し、マスコミや大衆を

味方に付けて、裏の市長とも呼ばれる状態となっていた。


そんな状況に終止符を打つべく、財務省はエリオット・ネス捜査官を派遣する。

ネスは赴任早々手入れを行うが、内通者による密告によって空振りに終わり、その失敗は

翌日の新聞に書き立てられてしまう。






従来の組織では対抗できないと考えたネスはメンバーを厳選し「特別捜査班」を結成する。


収賄に応じない職員を選りすぐったことから特捜班は「アンタッチャブル」と呼ばれ、

妥協のない捜査によって、ついにアル・カポネ逮捕に成功する。



ギャングのボス、アル・カポネを逮捕すべく、連邦捜査局(FBI)特別捜査員たちが奔走する。


情を排して冷徹な合理主義に徹する捜査員の仕事ぶりと、派手なガンファイトが人気を呼び、

日米ともに平均30%以上の高視聴率を記録した。


本作は、1960年にエミー賞を受賞、特捜隊長エリオット・ネスを演じたロバート・スタックは、

最優秀主演賞を受賞した。


なお、法廷でカポネがいったん有罪を認めたのは、司法取引(追徴課税支払い)による執行猶予を
期待したためだが、判事が取引を拒否したため、有罪の主張を取り消したのである。

裁判に持ち込んでも、事前に陪審員を買収したということもあって、カポネは余裕があったのだが、
良心の呵責に耐えきれなくなった陪審員たちに裏切られ、カポネは窮地に立たされてしまう。